「保護基」の記事一覧

保護基の一覧

保護基は反応性の高い部位を化学反応から守るために利用します。さらに溶解性や沸点、結晶性を改善したり、反応の選択性を制御するなど様々な使い道があります。適切な保護基の選択は有機合成の成功を導くカギになります。保護基のまとめはこちら

保護基の概念

アミンの保護基

アミンは反応性が高く合成経路でそのままにしておくことは基本的にありません。第一級アミンは反応点が2つあるので場合によっては二重で保護する必要があります。アミン前駆体のアジドやニトリルも保護基のように利用できます。

カルボン酸の保護基

カルボン酸は酸性度の高い水素が問題になります。また、物性の面からカルボン酸を保護することが好ましいことが多いです。エステルが最も良く利用される保護基ですが、カルボン酸の前駆体となるアルコール、アミド、アセタール、ニトリルなども保護体として機能します。

カルボニル基の保護基

ケトン・アルデヒドは求核剤と付加反応を起こしたり酸化しやすい(アルデヒド)性質を持つためすぐに反応させない場合は保護したほうが良いです。またアルコールはカルボニル化合物の前駆体であるため保護体として機能します。

  • 1,3-ジオール保護

チオールの保護基

チオールは求核性が高く、また酸化しやすい性質があります。ジスルフィドを容易に形成するので保護基で保護するのが好ましいです。基本的にはアルコールと同様の保護基が利用可能ですが保護体の性質は異なります。

アルキンの保護基

アルキンは酸性度が高い末端水素を持ち、塩基性条件でカルバニオンが生成したり、不飽和結合の還元・付加反応を起こすのでこれらから保護する必要があります。保護基はかさ高いシリル基などで保護し、かさ高いほど接触還元を受けにくくなります。

  • トリメチルシリル基(TMS)によるアセチレンの保護

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