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アルカロイドの効果・毒性を構造から考察

アルカロイドの構造と効果

アルカロイドは植物が作り出す微量成分です。アルカロイドは生物に対して強い作用を及ぼす特徴があります。身近なアルカロイドにはカフェインニコチンがあります。こうした物質は摂取する量が多ければ死亡する場合がある危険な物質ですが、少量であれば眠気をとったり体に良い効果を示すものもあります。

こめやん

アルカロイドの効果と構造に関係はあるの?

アルカロイドとは?

アルカロイドは植物に含まれている毒性物質で、多くの有毒な植物にはこのアルカロイドが含まれています。

アルカロイドは植物が代表ですが、植物以外の動物、微生物などのアルカロイドもあります。

こめやん

植物アルカロイド以外にも海洋性アルカロイドなどアルカロイドがある場所はたくさんあるよ!

アルカロイドの構造的な特徴は「窒素:N」が含まれていることです。アルカロイドの分類ははっきりと決まったものではありません。窒素が含まれても別の大きな分類に当てはまるものであれば、アルカロイドと呼ばれないこともあります。

アルカロイドの分類上図には窒素がたくさん含まれているカフェインニコチン、アデノシンがあります。カフェインやニコチンはアルカロイドと呼ばれますが、アデノシンはヌクレオシドという大きな分類があるためアルカロイドとは呼ばれません。


アルカロイド研究の始まり

アルカロイドは1800年代から始まっています。アルカロイドという名称も窒素を含むアミンは塩基性であることから、アルカリという意味を含んでいます。これまでに約27000種類以上のアルカロイドが発見されています

アルカロイドの研究が盛んになったのは、昔から「なぜ毒のある植物を食べると嘔吐、下痢したり、妄想したりするのはどんな物質によるものか?」と興味を持つ人が多かったからですかね?

アルカロイドの研究は科学研究の発展に役立っています。現在でもアルカロイドを始めとした天然物の化学は重要な研究分野です。アルカロイド研究の概要

なぜアルカロイドは強い生物活性を示すの?

アルカロイドが強い毒性や薬効を示す秘密は「窒素」にあります。窒素は私達の体を動かしているタンパク質に結合しやすく、離れなれくなると、正常な体の機能を邪魔します。これが毒性や薬効を示すメカニズムの一つです。

ちなみに多くのアルカロイドが神経毒性を示すのは、生物の神経を動かしているアドレナリンやセロトニンといった神経伝達物質は、窒素を含むアルカロイドのような形をしているからです。窒素を含むアルカロイドが神経伝達物質のように働いて体の正常な働きを邪魔するので神経毒性を発揮します。

アルカロイドと神経伝達物質の類似性

セロトニンやアドレナリンは神経伝達物質です。右にある構造はそれぞれに類似しているアルカロイドで体の中に入ると神経伝達物質のように作用して毒性を発揮します。


複素環アルカロイドの構造一覧

アルカロイドの基本的な構造として、

  1. 窒素複素環を基本としたもの
  2. 側鎖構造に窒素を含むもの
  3. ポリアミン類
  4. テルペノイド・ステロイドアルカロイド

があります。窒素複素環化合物のアルカロイドは「真正アルカロイド」と呼ばれています。

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複素環アルカロイドの基本骨格一覧

こんなにたくさん基本骨格があります。

有名なアルカロイドとしては、アトロピン(トロパン)、コカイン(トロパン)、ニコチン(ピリジン)、モルヒネ(イソキノリン)、イボテン酸(イソオキサゾール)、キニーネ(キノリン)、ヒスタミン(イミダゾール)、カフェイン(プリン)があります。

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