食品

生しいたけで食中毒!食用でも生食が危険な理由!

食用きのこ

最近は朝晩冷えて、ついこの間まで夏だったのにその面影が全く無いですね
すっかり秋になってしまいました。

秋と言えば、食欲の秋。
秋にはたくさんの味覚がありますよね!

特に私が好きな、きのこ

そのまま醤油を垂らして焼くだけでも美味しいですし、スープに入れたり、炒めたりどんな料理にも合うのが「きのこ」の良いところ!

そんな美味しいきのこですが、注意しなければいけないことがあります!
それは毒キノコの存在!
山にしいたけみたいなきのこがあるからといって持ち帰って食べてしまうと
最悪、死に至るケースもあります!
「そんなことは知ってるよ」
という方も多いと思いますが、本題はここからです。
実は、普段なんの疑いもなく食べているキノコにも毒があるものがあるということを知っていますか?
食べ方を気をつければ全く問題ありません。
どんな食べ方が問題かというとそれは、生食です。
キノコサラダなどとしてキノコを生で提供される場合があるかもしれませんが、気をつけないと中毒になる恐れがあるんです。

食中毒を起こす危険なきのこ!

食用とされるキノコが300種類あるうち、毒キノコはどのくらいあると思いますか?

答えは、「2500種類」です。

食用よりも8倍以上も毒キノコのほうが多いのです

しかも、まだ見つかっていない未知の毒キノコを加えるとさらに数倍増えるそうです。

毒キノコは見た目が派手でわかりやすいものから、食用のものと見分けがつかないものもあるので、絶対に野生のキノコをとって食べないようにしましょう。

実際にプロが採取した販売されたキノコに毒キノコが混じっていて、中毒になった例もあります。危険な目に会いたくなければ、例えよく知っている人がとったものでも、避けたほうがよいかもしれません。それほど、きのこの見分けは難しいのです。

ドコノコノキノコ?!うまいけど食べちゃダメ!

ベニテングタケ図1.ベニテングタケ

ベニテングタケは深紅色と白色のいぼが傘にある特徴的なカタチをしている毒キノコ

ベニテングタケの中毒症状は複雑で、接種後3時間くらいまでに、
軽症:
嘔吐、下痢等の胃腸症状と多汗、流涙、視力障害(縮瞳や散瞳)

重症:
神経興奮作用のため、狂騒や痙攣、昏睡状態になる。死亡例は数%程度。

ベニテングタケの毒

ベニテングタケの毒は主に3種類あります。
イボテン酸ムッシモールムスカリンです
イボテン酸はとても強い旨味を持っている化学物質で、比較的弱い毒なのでこの旨味を目当てにベニテングタケを食べる人もいるそうです。(真似しないでください)
イボテン酸は興奮性の化学物質ですが、マジックマッシュルームのような強い幻覚作用などはないので、幻覚作用を目当てにも食べないように!(多動、興奮、せん妄作用がある)

イボテン酸は不安定な物質で脱炭酸という反応を起こしてムッシモールという物質に変化します。

ムッシモールはイボテン酸とは正反対に抑制性の神経に作用します。(痙攣、嘔吐、めまい等)

ムスカリンはムスカリン性アセチルコリン受容体の作動薬(アゴニスト)として働き、発汗、腹痛、下痢、縮瞳などがおこり、重度の場合呼吸困難などを起します。

・イッポンシメジ

イッポンシメジ図2.イッポンシメジ

最も誤食の多い毒キノコの一つ

イッポンジメジに含まれる毒はムスカリンやコリン、分子量4万程度の水溶性溶血タンパク質で、摂取すると下痢や嘔吐などを起こす。ひどい場合は死亡する。

食用きのこも生食は危険

毒キノコには当然毒が入っていますが、実は食用きのこにも微量の有害成分が含まれていることがあります。
この有害物質は「熱に弱い」ので、きちんと加熱処理していれば問題になることはほとんどありません。

1.しいたけ

しいたけにはホルムアルデヒドが含まれているため、過剰に摂取すると皮膚炎や胃腸障害を起こすことがあります。このホルムアルデヒドは加熱することによって揮発したり分解したりするので加熱処理をしてから食べた方が良いのです。
ホルムアルデヒド
[参考1]

2.エリンギ,舞茸

エリンギや舞茸はシアン化合物生産きのことして知られています。

シアン化合物と聞くと「ギクッ」とした人はいるのではないでしょうか?

そう、シアン化合物といえば、ドラマの殺人などで良く使用される「青酸カリ」が有名です! (青酸カリはK-CNでCNはシアノ基といいます。)

エリンギなどのキノコは体内に猛毒のシアン化水素(HCN)を貯め込む性質があるため、大量に食べると死亡例もあるため注意が必要です。(シアン化合物によるものかは不明)
シアン化水素は沸点が低く加熱すると揮発しやすいため、よく加熱して食べれば問題になりません。

身近に食べるきのこにこんな有毒な化学物質を貯め込むものがいるとは驚きです。とはいっても、本当に大量に生で食べなければ大丈夫そうです。
[参考2]

3.松茸

松茸はヒスタミンという毒性の化合物を蓄積する性質があります。このヒスタミンは加熱により分解しないため、たくさん摂取するとヒスタミン食中毒になる可能性があります。ヒスタミンというと詳しいかたは花粉症などの「アレルギー」のときに分泌される物質であるということを知っているかもしれません。そんなヒスタミンですが、実は食中毒を起こす食品の中にわりと入っていることが多いものです。

例えば、腐った食べ物はタンパク質が細菌に分解されてヒスタミンが出てきます。このヒスタミンが食中毒という作用を引き起こす原因物質の一つとなっています。(腐敗による食中毒や生成する化学物質についてはこちら)

このヒスタミンによって起こる中毒症状は、じんま疹や舌や顔面の腫れ、嘔吐や下痢などの消化器症状が現れます。大抵の場合は、半日程度で回復するので安心してください。

きのこには毒のあるモノがたくさんあります。もしも、きのこをたくさん食べたあとに具合が悪くなるようなことがあれば、すぐに医療機関で診てもらうようにしましょう。

そして決して自分できのこをとって食べてはいけません!危険ですよ!

参考1:内藤裕史:健康食品・中毒百科,丸善株式会社,東京,2007,pp 80-1.
参考2:新藤哲也,牛山博文,観公子:キノコ中のシアン含有量及び調理による消長.食衛誌1999;40:29-35.

 

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こめやんは理学博士です!化学の面白さと学ぶメリットを少しでも伝えるために日々頑張ります! ツイッターにて疑問点や依頼などを募集しています! 論文の和訳やレポートのチェックなどでもお気軽にお待ちしております

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