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カフェインのとりすぎはどれくらい?子供は大丈夫?

コーヒーで命を落としたいですか?

皆さん「コーヒー」や「お茶」は飲みますか?
飲まないという人のほうが少ないと思います。子供から大人まで摂取する飲料ですが、この飲み物にはカフェインが入っています。最近はエナジードリンクブームなのでしょうか?数多くのカフェイン入り飲料が発売され、若者が仕事やテストなどに向けて気合を入れるためにこれらの飲料に手を出す光景がよく見られます。

カフェインは眠気覚ましになるから良いではないか?と思うかもしれませんが、カフェインはたくさん摂取すれば命を落としかねない立派な毒:アルカロイドなんです。

カフェインはという化学物質は「脳」に刺激を与えて覚醒させますが、度をすぎれば心臓に負担がかかって死亡することもあります。実際に死亡例もあるので注意したいところです。

通常の飲用範囲内なら中毒症状は起きませんが、カフェインは組み合わせで思わぬ量を摂取していることもあります。例えば、風邪薬にも入っていますし、ココアにも入っています。眠気覚ましの錠剤にもカフェインが入っているので組み合わせの摂取で致死量になることもあります。

子供は当然、カフェインの影響を受けやすいです。子供がたくさんのカフェインを飲んでいると心配になるかもしれません。ここではカフェインが効く仕組みと毒性について紹介していきます。

カフェインって?

脳に刺激を与えるカフェイン。
一体どのくらいなら安全かというとだいたい300mgくらいだったら健康被害を与えないと言われています。300mgといったら含有量が多いコーヒーだったら3杯弱程度ですね

飲料名容量 (mL)カフェイン量 (mg)
玉露150150
コーヒー(エスプレッソ)50140
コーヒー(ドリップ)150135
抹茶15068
紅茶15045
ほうじ茶15030
烏龍茶15030
緑茶15030
玄米茶15015
ココア15045
飲料中に含まれるカフェイン量の目安<参考1>

どうでしょうか意外と少ないと思ったかもしれません。この量を超えたらすぐに死亡するとかということではありませんが、この量を超えてくると健康被害を受ける恐れが高まってきます。

参考1:栗原久. “日常生活の中におけるカフェイン摂取―作用機序と安全性評価―.” (2016).



カフェインの薬理作用

カフェインを摂取するとなぜ眠れなくなったりするのか?
それはアデノシンと呼ばれる抑制性の神経伝達物質が結合するのをカフェインが妨害するためです。

つまり、気分を落ち着かせるような効果のあるアデノシンという物質が働こうとしても、カフェインが邪魔するため、興奮状態が維持、亢進されるます。

どうしてそのような効果を示すかは化学構造を見るとわかりやすいです。

上の図のように、カフェインの構造は、アデノシンの構造と共通した部分「プリン」という部分があります。体にとってアデノシンカフェインは同じモノだと思ってしまうです

そのため、カフェインもアデノシンが働く場所と同じ場所で働くことができます。
アデノシンが結合する部分「アデノシン受容体」には4タイプ(アデノシン受容体A1, A2A, A2B, A3)あります。カフェインは特に中枢神経系、特に運動機能と関連が深いアデノシンA1A2Aに作用します。

上の図イメージです。青い突起部分があるのがアデノシンで、これが受容体A1やA2Aにくっついて奥まで刺さると脳の興奮が収まります。一方で、右図の赤のカフェインはアデノシンと同じA1とA2Aにくっつくことができますが、突起の部分がないため、くっつくことはできても、脳の抑制は起こりません。さらにアデノシンがくっつくのを妨害するため、脳は興奮した状態が続くという仕組みです。

余談ですが、カフェインとると尿の回数が増えるのは、アデノシンA1がカフェインに遮断されてアデノシンが結合できなくなると、腎臓は尿から水分をまた吸収する機能(尿の再吸収)があるのですが、これがされなくなる。尿量が増えやすくなるから、尿の回数が増えるようになるのです。

カフェインの依存

カフェインの効きやすさには個人差があります。
また、日常的にカフェインをとっているとカフェイン耐性がついてきます。

カフェイン常用者にはカフェイン離脱症状といって、摂取6-12時間後に頭痛、疲労感、意欲減退、眠気、イライラなどの症状がでることが知られています。この症状はカフェインをとることによって改善されるので、これがカフェインを日常的にとっているひとがカフェインをやめられなくなる理由の一つかもしれませんね

カフェインを大量(500mg以上)に摂取すると不安を誘発することが知られています。
カフェインの作用は他に血圧の上昇(収縮期血圧3-10mgHg)、運動時の疲労感の減退、アルコール中毒の発生リスクの上昇、心筋機能の亢進、虚血性心疾患発生リスクの上昇(起床後1時間以内の場合)が起こります。成人は10g程度が危険と言われていますが、それよりももっと少ない量での死亡例があります。




子供はカフェインを取らない方が良い?

カフェインの感受性には個人差があり、子供は大人よりも一般的に少ないカフェイン量でも反応すると考えられています。アメリカで死亡した16歳の高校生は、2時間以内に470mgのカフェインを一気に摂取したことで不整脈になってなくなったようです。ラテとエナジードリンクなどを短い時間に摂取すると危険という例の一つです。

カフェイン中毒が起こるのは時間をあけずに飲用した場合で、救急搬送された例の多くがエナジードリンクを飲んでいました。子供は短時間であれば500mg程度で死亡する例があるので、むやみにエナジードリンクを飲むのは危険です。

現状では、大量のカフェイン摂取をしなければカフェインをとっても問題はないようです。お茶程度では心配しなくても良さそうです。ただし、感受性の高い人などは注意が必要というのと、夜眠れなくなる人は夕方以降のカフェイン飲料の摂取は控えたほうが良さそうです。

ところで、カフェインは脂肪燃焼効果があると言われていますが、運動前にあまりカフェインをとりすぎるのは心臓に負担がかかっておすすめできません。脂肪燃焼効果があるといってたくさんカフェインを摂取してから運動はしないようにしましょう。運動2時間前まで200mg程度なら安全といわれています、疲労感が減退し、心機能が向上し、パフォーマンスも上がるので、運動が苦手なひとは摂取すると良いかもしれません。

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