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チオフェノールの臭いを消す方法

チオフェノール

チオフェノールって?

チオフェノールはアミンの優秀な保護基であるノシル基の脱保護に使ったり、その求核性を利用してチオエステルやチオエーテルなどの合成に利用したりします。

ノシルアミドの構造

ノシルアミドの構造


チオールの利用例

チオールの利用例

私もよくチオフェノールにはお世話になります。このチオフェノールは臭いがきついことで有名です。

どのくらい強力か?というと一度蓋を開けてしまったら蓋を閉めていても臭います

誰かがドラフト外で蓋を開ければ部屋中に臭いが漂います。

匂いは硫黄系の臭いですがベンゼンがついているので腐った卵とか単体の硫黄系の臭いではなく、良くいえばニンニクとかネギ系の臭いがします。なので私はそんなに嫌いではないです。よほどアンモニアやピリジンの匂いの方が嫌いですね。

チオフェノールの臭いを落とす方法

チオフェノールの臭いは強力なので使用する際は色々と注意が必要です。

  • 蓋を開ける時は必ずドラフト内で行う
  • 計量はドラフト内で、秤が無ければ体積で測る
  • 使用前に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用意しておき、使用後のピペットや手袋などチオフェノールが触れた全てをつけておく
  • 反応はもちろんドラフト内で行う
  • 使用後のチオフェノールの瓶はテフロンシールなどで密栓したのち、瓶または外箱をビニール袋で縛る。
  • エバポレーターはポンプも臭うのでできれば臭いもの専用のエバポレーターを用意し、ドラフト内に設置、排気は次亜塩素酸水溶液などトラップを通すようにする。
  • 分液及びカラムもドラフト内で行う。分離に使用した水層やシリカゲルは一緒に捨てない。水層は次亜塩素酸で処理し、シリカゲルは後処理が難しいので袋に縛って別に廃棄すると良い。
  • 反応及び精製に利用したフラスコやスターラーバーなども全て次亜塩素酸ナトリウム水溶液で処理する

というように反応前から後まで全ての過程で注意点があります。次亜塩素酸ナトリウム水溶液がない場合は市販のハイターでも良いです。臭いが落ちないものは試薬の次亜塩素酸ナトリウム水溶液をほとんど希釈しないで使用します。

チオフェノールは水溶性が高くないので水溶液で漬けても臭いが取れにくいです。

そんな時は有機溶媒中オキソンを使うと取れやすいです。酸化剤のオキソンと溶媒としてアセトニトリル、ジクロロメタン、水を単独あるいは混合して加えると良いです。熱をかけるのも有効です。

これらの方法はチオフェノールだけでなく他のチオール類に有効です。メルカプトエタノール、エタンジチオールなどでも同じ方法が使えます。

臭わないチオール類を使う

チオフェノールをスルホンアミド合成などビルディングブロックとして利用しない場合は高沸点で臭いにくいチオール類を代替として用いることができます。具体的には大きいアルキル構造を持つものあるいはカルボン酸やアルコールなど沸点上昇に寄与する官能基を含むものです。

試薬として入手できるものとして

  • 4-Mercaptobenzoic Acid

があります。ここでは取り上げませんがスワン酸化で用いるスルフィド類も臭わないものがあります。

参考

保護基について詳しい本を紹介します

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