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鈴木宮浦カップリング反応で使用する触媒ランキング!

鈴木宮浦の触媒ランキング

鈴木宮浦カップリング反応で用いるPd触媒はたくさんありますよね?
どんな触媒がよく使われているかを勝手にランキングしました。反応条件はバラバラなので、ランキング上位にあるからと言って、1位を使えば良いわけではないです。

参考程度に

鈴木宮浦クロスカップリング反応 – 反応条件のための情報まとめ

鈴木宮浦反応で使うPd試薬ー高収率(90-100%)

基質はブロモ体と相手のボロン酸試薬はなんでもありです。

鈴木宮浦カップリングの例

ちなみにAr-Brとボロン酸には、メトキシ基やメチル基などの置換基が入っている場合も一緒に調べています。

1位: Pd(OAc)2

略称Pd(OAc)2
人気度シェア39%
価格/g (aldrich)\6,700

酢酸パラジウムが堂々の1位です。予想はPd(PPh3)4だったのですが、最も人気でした。どうしてでしょうか?私には理由がわかりませんがとにかくよく使われているようでした。

2位: Pd(PPh3)4

略称Pd(OAc)2
人気度シェア32%
価格/g (aldrich)\5,000

パラジウム触媒といえば、テトラキスですね。「0価Pdといえばこれ!」というイメージがあります。ファーストチョイスになることが多いのでは?ちょっとだめになりやすい点がBAD? 使いかけが大量にあったなー。だんだん赤みが増してきてだめになっていきます。最初はオレンジがかかった黄色でだんだんと変化していきます。

3位: PdCl2

略称PdCl2
人気度シェア14%
価格/g (aldrich)\5,900

塩化パラジウムがここに入りました。塩化パラジウムって安そうだと思ってましたが、テトラキスのほうが安いんですね(グレードによって違うけど)。色は黄色からオレンジっぽい。

4位: Pd2(dba)3

略称Pd2(dba)3
人気度シェア6%
価格/g (aldrich)\9,500

安定性に定評のあるディービーエーがきました。配位子がホスフィンではなくジベンジリデン配位子です。非ホスフィン系配位子の0価Pdの中では最も使用される触媒ではないでしょうか?少し高めですかね?

5位: PdCl2(dppf)

略称PdCl2(dppf)
人気度シェア4%
価格/g (aldrich)\10,500

鈴木宮浦カップリング反応における真打ちPdCl2(dppf)は、優れたカップリング結果が得られるとして有名です。私のおすすめでもあります。しかし値段が高いので、基質が簡単で問題無く進行しそうな場合はファーストチョイスでは使わないのでしょう。

6位: PdCl2(PPh3)2

略称PdCl2(PPh3)2
人気度シェア4%
価格/g (aldrich)\5,600

PdCl2(PPh3)2です。検討をあんまり使ったことありませんが、条件検討で使っていることがある。

7位: Pd(dppf)Cl2·CH2Cl2

略称Pd(dppf)Cl2·CH2Cl2
人気度シェア2%
価格/g (aldrich)\6,800

ジクロロメタンが付加したPd(dppf)Cl2です。ジクロロメタンが付加するしないで何か変わるのでしょうか?

 

ここではランキングには入っていませんが、炭素、シリカや金ナノ粒子などに担持させたパラジウムもよく使われています。除去容易でパラジウム溶出が最低限で済むので、工業で医薬品合成などにつかわれています 。


Pd触媒ー中程度の収率(70-90%)

1Pd(PPh3)4
2Pd(OAc)2
3PdCl2(PPh3)2
4PdCl2(dppf)
5Pd2(dba)3
6PdCl2
7Pd(dppf)Cl2·CH2Cl2

というような順番に入れ替わりました。

結論

とにかく、単純なBr基質(ヘテロ環とかClとかでない)では(Pd(PPh3)4や酢酸パラジウムあたりで一度試してみて、うまく行かなかったり、収率向上の検討をシたいときはPdCl2(dppf)やPdCl2(PPh3)2などを試したりしたら良さそうです。

Pd触媒頻度分析
高収率だった反応での触媒使用頻度をグラフにしたものです。
実は、Solidsupportが最も多かったのですが、省いています。
報告されている収率が高いからといって使用すれば収率が高くなるというわけではありませんので注意してください。
あくまでどんな触媒が使用されているかという目安程度に。

ちなみにリガンドはPPh3、Sphosが多かったです。リガンドランキングもそのうちやってみます。

鈴木宮浦クロスカップリング反応 – 反応条件のための情報まとめ

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