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フィッツナー・モファット酸化: Pfitzner-Moffatt Oxidation

フィッツナー・モファット酸化について

第一級、第二級のアルコールが、DMSO中でDCCと触媒量のリン酸(H3PO4)存在下、対応するアルデヒドやケトンへ変換される反応はPfitzner-Moffatt酸化(Moffatt酸化)として知られています。活性DMSOが関与する酸化に分類され、Pfitzner-Moffatt酸化は不安定なアルコール基質を温和で弱い酸性条件下で酸化するためのクロム(VI)による酸化(PCC、PDC)の代替手段として用いられています。

フィッツナー・モファット酸化の特徴

必要な反応剤はすべて安価で使いやすく酸化を行うのに特別な装置は必要ありません。生成物の収率は小規模でも大規模でも一般的に高いです。反応の副反応は少ないですが、時どき、副生成物としてメチルチオメチルエーテルが生じたり、β,γ-不飽和カルボニル化合物が異性化します。多くの官能基は反応しませんが保護していない第三級アルコールはしばしば脱離します。DCCは最もよく使われている活性化剤であり、過剰量(大体、3当量以上)が必要です。DMSOは溶媒として用いることができますが、不活性な共溶媒(たとえば、酢酸エチル、ベンゼン)を用いると生成物を簡単に単離することができます。オルトリン酸(MPO)、ジクロロ酢酸、強酸のピリジニウム塩のような温和な酸が触媒として加えられているときだけ酸化が起こります。強い有機酸や鉱酸の存在下では、酸化はとても遅いか、まったく起こりません。他の活性DMSOを用いる酸化法としては、無水酢酸(Albright-Goldman法)、ピリジン-SO3錯体(Parikh-Doering酸化)、塩化オキサリルか無水トリフルオロ酢酸(Stern酸化)がよく知られています。

Pitzner-Moffatt酸化の問題点

副生成物であるジアルキル尿素は生成物から完全に除去することが難しいです。水溶性カルボジイミドやポリマー担持カルボジイミドを用いると精製できます。過剰なDCCも同様に生成物から除去しなければなりませんが、後処理の際にシュウ酸を添加することによって解決できます。

反応の歴史

1963年、J. G. MoffattとK. E. Pfitznerは、第一級、第二級のアルコールが、DMSO中でDCCと触媒量のリン酸(H3PO4)を加えると、対応するアルデヒドやケトンへと効果的に酸化されることを見出しました。

反応機構

Pitzner-Moffatt酸化の反応機構は、プロトン化されたジアルキルカルボジイミドによるDMSOの活性化、アルコール基質の活性化と鍵となるアルコキシスルホニウムイリド中間体の形成、生成物であるケトンかアルデヒドと副生成物であるジアルキル尿素が生じるアルコキシスルホニウムイリドの分子内での分解の三段階からなります。アルコキシスルホニウムイリドは、活性DMSOを用いる他のすべての酸化の共通中間体になります。

実験操作

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