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ウルマンエーテル合成: Ullmann Ether Synthesis

ウルマンエーテル合成について

銅を用いるビアリールエーテルの合成法は、今日ではUllmann縮合あるいはUllmannエーテル合成と呼ばれています。

ウルマンエーテル合成の特徴

ヨウ化アリール、臭化アリール、塩化アリールのいずれもこの反応に適用できますが、反応性は1> Br> Cl> Fの順番になり、フッ化アリールは通常は反応しません。いくつかのアリールオキシ基を段階的に導入することも可能です。置換基をもつハロゲン化アリールも適用可能であり、その置換基が反応性の高いもの(たとえば、OH、NH、CHOなど)であっても、ウルマンカップリングの場合とは異なり保護する必要はありません。およびp-位の電子求引性置換基(たとえば、NO2、CO-R、COO-)の存在は反応を促進し、収率は高い傾向にあります。芳香環上のどの位置に電子供与性置換基があっても無置換の基質と比較して反応性は減少しません。反応は金属銅あるいはそのほかの銅触媒存在下、無溶媒または溶媒中、100℃から300℃の高温を必要とします。銅触媒の活性はその調製法に依存します。さまざまな溶媒中で反応は進行しますが、分子中にヘテロ原子をもつ、つまり孤立電子対をもつ溶媒が用いられることが多いです。溶媒は触媒活性種である銅触媒と複合体をつくることにより、その溶解性高めていると考えられています。もう一方の基質であるフェノールは、そのまま、またはフェノラート塩として反応に用いられます。フェノールそのものを基質として用いる場合は、塩基(K2CO3)を反応溶液に加えると効果がありますが、そのほかの無機塩基には添加効果が見られません。金属銅の代わりにCuO2やCuOを用いるときは、これらの銅塩が塩基としても作用するため、新たに塩基を加える必要はありません。フェノールやフェノラート塩は酸素に対して不安定なので、反応はしばしば不活性ガス雰囲気下で行う必要があります。

ウルマンエーテルの副反応

ウルマンエーテル合成では基質のハロゲン化アリールに関するいくつかの副反応が起こることが知られています。たとえば、還元的脱ハロゲン化反応があり、フェノール部分の反応性が低いときにとくに問題になります。Ulmannカップリングによるホモカップリング体の生成も副反応のひとつです。ハロゲン化アリールとCu(I)塩のハロゲンとの交換反応も知られている。ウルマンエーテル合成が報告された当初の反応条件は高温での加熱を必要とするなどかなり過酷で、収率も低く、化学量論量の銅触媒を必要とするなどの課題がありました。改良法がのちに開発されましたが、基本的には、ハロゲン化アリールではなく別の基質を用いるものです。たとえばTEA、モレキュラーシーブおよびCu(OAc)2存在下に基質としてアリールボロン酸を用いる反応(Chan Evans Lam改良法)、アリールトリフルオロホウ酸カリウムを用いる反応(Batey改良法)、アリールヨードニウム塩を用いる反応(Beringer-Kang改良法)、アリール鉛化合物を用いる反応(Bartonプルンバン改良法)、アリールビスマス化合物を用いる反応(Barton改良法)などが知られています。

反応の歴史

1904年。E Ullmannはハロゲン化アリールとフェノールとのカップリングによりビアリールエーテルを合成する際、反応に銅粉を加えると非常によい結果をもたらすことを見いだしました。

反応機構

反応中の銅錯体の酸化状態など正確な反応機構はよくわかっていません。ラジカル捕捉剤を用いた実験結果から、ラジカル機構では進行していないと考えられています。

実験手順

 

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