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水酸化テトラメチルアンモニウム (TMA-OH)

水酸化テトラメチルアンモニウムの性質と反応

水酸化テトラメチルアンモニウム (Me4N+OH-)は第四級アンモニウムの水酸化物塩です。非常に吸湿性の高い化合物で、無水物は単離されていません。アルドール反応での塩基としても利用されます。

水酸化テトラメチルアンモニウム (TMAOH)とは?

水酸化テトラメチルアンモニウムは第四級アンモニウム塩でその水溶液は強塩基性を示します(1%TMAOH : pH 12.9)。

吸湿性が非常に高く、水溶液を濃縮していくとトリメチルアミンとジメチルエーテルに分解します。

2Me4NOH → 2Me3N + Me2O + H2O

水酸化テトラメチルアンモニウムの性質

  • 分子量: 91.15
  • 化学式: Me4NOH
  • 沸点 :135℃以上で分解
  • 溶解度 : 水に溶解
  • LogP : -2.47

毒物指定

水酸化テトラメチルアンモニウムはラットの経口毒性は34-50mg/kg、経皮で112mg/kgと強い毒性を持っています。そのため2013年7月より、毒物の指定を受けています。皮膚浸透性が高いので取り扱いには注意を要します。


水酸化テトラメチルアンモニウムの反応

水酸化テトラメチルアンモニウムは強塩基性であるため、塩基性条件での反応に利用できます。アルドール反応を始めとして、ウィリアムソンエーテル合成などにも利用できます。

エステル化

テトラメチルアンモニウムはカルボン酸との反応により、カルボン酸テトラメチルアンモニウム塩に容易に変換されます。さらに得られた塩をメタノール中で還流することによってエステル合成に利用できます。

テトラメチルアンモニウムを使ったエステル化

ヘテロ原子のアルキル化

テトラメチルアンモニウムを使ったアルキル化

水酸化テトラメチルアンモニウムを用いることによってアルコールやチオールのアルキル化、エステル化を高収率で進行できます。アルキル化は脂肪族のアルコール、チオールでも可能です(Kazemi and Soleiman-Beigi, Organic Chem Curr Res, 2013, 2)。

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