⚠️ 記事内に広告を含みます。

観察者効果 – 誰かに見られると行動が変化する心理学

観察者効果

観察者効果とは?

みなさんは同じ行動をしているとき、一人でいる時と周りに誰かがいるときでは行動のとりかたに違いがありますか?

多くのひとは、誰かに見られたり、見張られているような状況下での行動と誰もいない一人のときの行動では多少の違いがあると思います。

例えば、小中学生の頃に自習授業の時、「部屋に先生がいる時」と「先生がいない時」とでは、態度や行動が変化しませんでしたか?

おそらく少し真面目に取り組もうという意識が働いたのではないでしょうか?

このような心理的な効果を「観察者効果」といいます。観察者効果とは、観察されることで、観察される側が影響を影響を受けることです。


観察者効果が確認された実験 ー ホーソン実験

観察者効果の一つとして有名なものがホーソン実験というものがあります。

ホーソン実験はもともと、米国のホーソン工場という場所で、労働者の作業効率、生産性に影響を与える環境的な要因を調べる実験を行っていました。調べていた事項は、工場内の照明の効果(明るさ)など工場内環境が生産性に与える影響などを調べていました。しかしその後、工場作業員が観察者によって見られている、観察されているという状況がむしろ生産性に大きく影響しているのではないか?という仮説がでてきました。後に、観察者の労働者への関心が高いと、見られている側が、意識してしまい行動が変化してしまうことが分かっています。信頼関係が出来ている場合は特に観察者(上司等)の期待に応えようという心理が働きパフォーマンスが向上するということが判明しています。

ただしこのホーソン実験については、心理学的な実験としては穴が多く、信頼性のある結果かどうかについて議論されています。しかし実際にそのような心理的な影響があるというのは事実としてありそうですし、私自身も思い返せば実際にそのような経験があります。

観察者効果をうまく使おう!

上司に当たる人が部下の仕事を見るという状況が観察者効果が見られる一番多いケースではないでしょうか?仕事がちゃんと出来ているかをキチンと関心を持って観察するだけで、部下の仕事の生産性が上がるとなると、きちっと観察、あるいは監視すれば良いのか。ということかというと、話はそう簡単ではありません。

なぜなら、見張られている、監視されている状態で仕事をやるというのは非常にやりにくくないですか?やっていることにダメ出しされたり、注意されたり、ミスをしないように意識したりするので、観察者効果は働くでしょうが、非常にストレスがかかると思います。しかも、信頼関係が構築できていなければ、「自分は上司に認めてもらえていない」とか、「ずっと見られていてウザいな」というように負の影響のほうが大きくなってしまうでしょう。

観察といっても見続ける必要はもちろんなく、あなたの行動に関心がある、関心が高いということを示せばよいです。特に放任主義の人は、自分が監視されたり、いちいち口を出されるのを嫌う人が多く、部下に対しても同じ行動をとってしまう方が多いと思いますが、それでは観察者効果がはたらかずに生産性が落ちてお互いに損をしているかもしれません。

相手の反応を見つつも、行動に関心があることを示して、観察者効果を引き出して生産性を上げましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です