NMRといえば、化学実験で欠かすことのできない分析機器の一つですが、導入コストが高く、かんたんに購入できる機械ではないと言われています。
大学でもNMRを修理したり、アップグレードなどをやっていくのは大変ですから、並の企業ではNMRは購入できず、マスやIRなどで分析することが多いようです。
高価な機器と言われていますが、一体どのくらいの値段がするものなんでしょうか?調べてみました。
NMRの値段は数億するものも!
NMRの値段って調べてもなかなか出てくるものではないんですよね
カタログみても値段がかいてありません。
現在NMRを作っているメーカーは少なくなっていて、ブルカーというNMRメーカーのほぼ独占状態になっているようです。
価格競争が少ないのも価格が高い理由の一つのようです。
早速ですがNMRの値段はおおよそ
- 300MHz 4千万円くらい
- 600MHz 8千5百万くらい
- 900 MHz 5億4千万くらい
- 卓上NMR 400~900万円くらい
だと言われています。MHzは数字が大きくなるほど性能が高い、高分解能のNMRです。そのため300MHzよりも、900MHzの方が高いです。
900MHzに至っては、5億とものすごい金額します。
卓上NMRは超電導磁石ではなく、永久磁石を使ったNMRで、小型なので、机の上における程度の大きさでNMRを測定できるものです。便利ですが性能の割にまだまだ高いですね。
NMRメーカーについて
Brucker
NMRメーカーでシェアは非常に高い。ライバルのアジレントが撤退したことで価格競争がなくなり、値引きをなくすなどしたため、NMRの保全費用やアップグレード費用などが高騰して問題になっています。
高感度なクライオプローブが推しの商品です。
JEOL
日本電子(JEOL)はほかメーカーよりも価格が安くブルカーと比べて数十%は安価のようです。日本メーカーのため、部品調達や修理などが海外メーカーと比べて受けやすいのが強みです。
バリアン
かつて存在したNMRのメーカーで、アジレントに買収された
アジレント
2009年にNMRメーカーバリアンを買収したが後に採算性が悪いという理由で撤退。ブルカーのほぼ独占状態を作ってしまう。
技術進歩でそのうち、一人一個ぐらいのペースでNMRを持てるようになったらすごいですね。NMRを測定したいという人はあまりいないかもしれませんが。
あと重溶媒を使わなければ行けないのも面倒ですよね。重溶媒の仕方ないものなんですが。今後、NMRを超える分析機器が現れたら面白いですね。