化学

向山アルドール反応: Mukaiyama Aldol Reaction

向山アルドール反応について

Lewis酸を用いたシリルエノラートのカルボニル化合物への付加反応は、向山アルドール反応として知られています。

向山アルドール反応の特徴

一般的に向山アルドール反応で変換を行うためには、TiCl4などのLewis酸を化学量論量用いる必要があります。使用できるLewis酸触媒は様々なものがあり、TiCl4をはじめ、SnC4、AlCl3、BCl3・OEt2、ZnCl2などがよく使われます。その他にもMg、Li、Bi、In、Ln、Pd、Ze、Ru、Rh、Fe、Cu、Auなどを用いたLewis酸の触媒的な反応が開発されています。Lewis塩基触媒の反応もいくつか開発されています。

シリルエノラートはアルデヒドケトンエステル、チオエステルから合成して用いることができます。無置換、一置換、二置換のシリルエノラートを使用することが可能です。カルボニル化合物としては、アルデヒドが最も汎用されますが、ケトンやアセタールに関しても一定の反応条件下で用いられます。向山アルドール反応のジアステレオ選択性は、基質や反応条件を選択することで制御が可能です。一置換シリルエノラートのジアステレオ選択性は通常β炭素についた置換基が小さく、α炭素について置換基が嵩高い場合、二重結合の立体化学によらずアンチ体が生成します。逆の場合は、シリルエノラートの立体化学にかかわらず、シン体が優先的に生成します。アルデヒドがキレート形成できる場合には、シン体が優先的に生成するします。これらはキラルなシリルエノラートやキラルなアルデヒドを用いることにより、絶対立体配置を制御することが可能です。向山アルドール反応が良く用いられる理由の最も重要な点は、触媒を使った不斉反応が可能である点で、キラルLewis酸錯体やLewis塩基がいくつも開発され、使用されています。

反応の歴史

あらかじめ調製したエノラートとカルボニル化合物との交差アルドール反応は有機化学における重要な反応の一つで、その一つであるLewis酸を用いたシリルエノラートのカルボニル化合物への付加反応は1970年代初めに向山により開発されました。

反応機構

向由アルドール反応の機構は、反応条件基質およびLewis酸によって変化します。いわゆる古典的な条件下で等量のTici4を用いた場合、Lewis酸が配位することでアルデヒドが活性化され、速やかに炭素-炭素結合形成反応が進行します。シリル基の移動は分子内または分子間反応で起こります。反応の立体化学は鎖状の遷移状態モデルにより説明され、立体効果および双極子の効果に基づきます。

実験操作

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えぬてぃー
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専門: 有機化学