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けん化とけん化価をわかりやすく解説

せっけん・鹸化の原理

せっけんはパーム油やオリーブ油などの油脂と水酸化ナトリウムなどの強塩基から作られる物質です。けん化の原理とけん化価について専門的にできるだけわかりやすく解説します。

けん化は油脂のアルカリ加水分解でできる

けん化とは油脂を水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの強アルカリで分解する反応のことです。

多くの油脂はアシルグリセロールと言って、エステルの形をしています。

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けん化と石鹸作りの違い

このアシルグリセロールを水酸化ナトリウムなどのアルカリで分解するとカルボン酸アルコールに分解されます。カルボン酸は酸性の物質なので、塩基の水酸化ナトリウムと反応してカルボン酸塩(せっけん)になります。これがけん化です。けん化の原理を次に詳しく見ていきます。

けん化の原理

エステル類は塩基で分解されます。

NaOHの水酸化物イオン(HO-)がカルボン酸のC=O結合に結合して、エステルの加水分解が起きます。最初はアルコールがアルコキシドイオン(RO-Na+)になりますが、酸性のカルボン酸(COOH)がアルカリ性のアルコキシドと反応してカルボン酸塩(COO-Na+)となります。

このカルボン酸塩が石鹸です。

けん化の原理

石鹸(カルボン酸塩)の炭素の部分が油に溶けやすく、塩のイオンの部分が水に溶けやすい特徴をもっているので、水にも油にもとけます。そのため、石鹸を使うと水に溶けない油を洗い流すことができます。

けん化価とは?

けん化価とは1gの油脂をけん化するのに必要な水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのmg数のことです。

原理をみると、1分子のエステルに対して水酸化ナトリウム1分子でけん化します。

油脂1分子にはエステルが3つあるので水酸化ナトリウムは3分子必要です。

水酸化ナトリウムの1分子のグラム数と油脂1分子のグラム数は分子の大きさが違うので全く違います。

水酸化ナトリウムは1molあたり40g

油脂は1molあたり807.3gとします。

水酸化ナトリウムは3分子必要なので、3*40=120gとなります。

したがって油脂1mol, 807.3gをけん化するのに120gの水酸化ナトリウムが必要です。

けん化価は、油脂1gあたりの水酸化ナトリウムの量なので

120/807.3=0.1486g → 148.6mgとなります。

この数式をまとめると

(3×(塩基の分子量) / 油脂の分子量)×1000= けん化価

となります。

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