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過労死ラインを超えてる?あなたの職場は大丈夫?

過労死ライン

現代でも労働のしすぎで死んでしまう「過労死」が起きています。労働のしすぎを単純な労働時間だけで考えるのは少し無理がありますが、十分参考にはなるでしょう。2010年のNHKの調査によると、一日10時間を超えて労働する人は男性33%、女性10%でした。残業しているのにお金がもらえない「サービス残業」を強いられている場合は特に自分が過労死ラインを超えているかどうか確認をしたほうが良いでしょう。

過労死ラインとは?

過労死ラインは労働のせいで、身体の不調が起こるリスクが高くなる時間外労働時間の基準です。過労死ラインを超える時間外労働は健康を害するリスクが高い→過労死・過労自殺の増加と関係します。

労働による健康被害の補償は、労働災害補償保険法によって定められています。労働のせいでその健康被害が起きたという認定・労災認定されれば、労災保険から給付が受けられます。労災認定の基準として使われているのがいわゆる過労死ラインです。過労死ラインを超えていれば、「その健康被害は労働のせいですね」といえるようになるわけですね。

過労死ラインは大雑把に月の時間外労働時間が80-100時間を超える時間です。


時間外労働時間の計算法

私、「こめやん」の労働時間は10時~24時です。これを週6日で月に2回は15-22時出勤をします。休憩は昼13-14時です。

労働基準法では一日の労働時間は8時間です。ですから昼の休憩を考えて10-19時(9時間:8時間労働+休憩1時間)までが法定労働時間です。残りの19-24時(5時間)が時間外労働です。

こめやんは一ヶ月に24日+休日出勤2日の労働となります。

24日の時間外労働時間は120時間です。プラス休日出勤(14時間)です。

こめやんは余裕で100時間を超えています。これは身体に不調があったら労働災害が認定されるのでしょうか?

休日は一週間に1回あるいは一ヶ月に4日以上付与することが定められています。

過労死ラインの詳しい項目

  1. 健康被害がでる一ヶ月前に100時間
  2. 健康被害がでる二ヶ月前ないし6ヶ月にわたって、一ヶ月あたり80時間を超える

が過労死ラインです。ただしこのラインを超えるからといって直ちに死ぬ、超えてるからいつ過労死してもおかしくない!という指標ではありません。

あなたは過労死ラインを超えていますか?身体に不調がでてきているのなら、気をつけましょう。


労働時間と過労死の数は?

過労死が騒がれる中、実際の労働時間はどのように変化しているのでしょうか?

実は一般労働者とパートタイム労働者を含む総労働時間は平成に入ってからずっと減少が続いています。一方でパートタイム労働者の数は逆に増加しています。

これからわかることはパート、アルバイトを含む非正規雇用者が増加していることで総労働時間が見かけ上減少していることがわかります。一般労働者の労働分を単価の安い非正規雇用者に任せているということでしょうか?

2017年の週あたりの労働時間が60時間以上の雇用者の割合は7.7%となっています。

単純な労働時間だけで疲労の度合いを評価できません。肉体的な疲労や精神的な疲労は同じ時間あたりの労働でも人によって、職場・業務内容によって異なるからです。疲労を感じている時に休めるか?という点でも有給休暇取得の取得率は重要です。年次有給休暇取得率が70%以上の割合は49.4%となっています。

ただし有給取得を見かけ上増やしても不正というものは横行しそうです。不正を正す仕組みがなければいけませんね。徹底的な指導が必要となります。会社側からしてもできる限り安い労働単価で働いてほしいはずですから。下のツイートのように裏の実態というものは存在しえます。


労働者は立場が弱いのですから形だけでは何の意味もありません。

日本は依然として終身雇用の考えが雇用者、労働者ともにあり、労働の流動性が低いことから、合わない職場でも次の職場が決まりにくく、我慢して働かざるをえない状況になりやすいです。日本人は我慢して耐える傾向もあります。

実際の過労死数は2017年で92人(脳疾患、心臓疾患)で、過労自殺者(未遂も含む)数は98人となっています。これは過労死認定された数であるため、実際はもっと多い可能性もあります。半分ほどは精神を病んで自殺に至る現実からも、精神的疲労という面も十分に考える必要があります。体は疲れていなくても心が過労状態になると、精神疾患で自殺に追い込まれる可能性があることを認識しましょう。

近年は女性の過労死・自殺者が増えている点も注目すべきでしょう。女性の社会進出を進めるのに合わせて、女性目線でのケアというのも各社考える必要があります。

参考文献

1) 平成30年版 過労死等防止対策白書

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