ひまし油とは?効果や副作用

ヒマシ油の効能

ひまし油は下剤として古来より使われている植物油です。成分が普通の植物油とは異なるので食用油脂としては使われません。

今回はひまし油の成分と効能について紹介していきます。

ひまし油とは?

ひまし油はトウゴマと呼ばれる種子からとれる植物油です。

トウゴマには有名な毒成分である「リシン」が含まれています。

ひまし油は主な不飽和脂肪酸が「リシノール酸」という成分である点が普通の油と異なります。

リシノール酸はトリグリセリドとしてひまし油中に含まれています。

ひまし油の主構造

ひまし油の主構造(青:グリセリン、緑:リシノール酸)

摂取してリパーゼなどによって分解されるとグリセリンとリシノール酸に分解されます。

ひまし油の代謝物

ひまし油の代謝物

ひまし油は工業用の潤滑油として利用されることもありますが、二重結合を含み酸化されやすいのが欠点で現在は酸化や熱に強い鉱物油にとって代わられています。

リシノール酸の効能

分子メカニズム

ひまし油は古くから下剤として利用されています。また、陣痛を起こしたり傷口など皮膚の保護などにも利用されていました。

ひまし油を摂取すると、代謝によってトリグリセリドが分解してリシノール酸に分解されます。

実はひまし油が下剤として作用するメカニズムは長らく不明でした。これまでは腸管の柔毛の構造を変化させる、水分吸収を阻害するなどが考えられていましたが、詳しい分子メカニズムは明らかにされていませんでした。

近年リシノール酸がプロスタグランジンEP3受容体への作用により薬理効果を発揮していることが明らかになりました。これはEP3受容体を欠くマウスではリシノール酸による下痢などが見られなかったことから確かめられています。

こめやん

リシノール酸はEP3受容体の選択的アゴニストということです

ヒマシ油による下剤効果は腸平滑筋細胞のEP3受容体の活性化により引き起こされることが示唆されました。リシノール酸はZ体ですが、これをE体にしたリシノール酸やヒドロキシ基を欠くリシノール酸では活性が見られなかったことから、二重結合や水酸基が活性に重要であることが分かっています。

Tunaru, Sorin, et al. “Castor oil induces laxation and uterus contraction via ricinoleic acid activating prostaglandin EP3 receptors.” Proceedings of the National Academy of Sciences 109.23 (2012): 9179-9184.

ヒマシ油で育毛はできるの?

ひまし油で育毛ができるという噂があるようですが本当でしょうか?

髪の毛にヒマシ油を塗るということに関してはやめたほうが良いかもしれません。2017年 International Journal of Trichologyに掲載された論文ではひまし油を頭皮に塗ることに対して、髪のつやが失われ、髪が絡まってフェルト化し、頭皮が膿皮症になる恐れがあるとして警告しています。

インドの一部の地域では髪を洗った後にココナッツオイルやひまし油などのオイルを塗る習慣があります。

ひまし油は古くから医療用に用いられていた歴史があり、育毛のための利用に関しても古くから信じられていたようです。

しかし、ひまし油を塗ることによる育毛効果についてはまだ科学的に証明されていません。

ひまし油を塗ることによって毛髪同士が絡まりやすくなるようです。

Maduri, V. Ramya, Ahalya Vedachalam, and S. Kiruthika. ““Castor Oil”–The culprit of acute hair felting.” International journal of trichology 9.3 (2017): 116.

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