unpaywallは無料論文を探したい人たちのための検索サービスです。
研究者にとって論文を読むことは研究をすすめる上で最も重要なことですから、このようなサービスは非常にありがたいものです。
論文に馴染みのない人はピンと来ないかもしれませんが、論文を読むにはかなりお金が係るので、有名大学などであっても不自由なく論文を読むことが難しいです。
当記事では、unpaywallとは一体なにか?どのようなサービスなのか?unpaywallの使い方について紹介していきます。
uapaywallが登場した理由
みなさんはunpaywallをご存知でしょうか?
unpaywallは無料で読める論文を検索できるシステムのことです
論文を読みたいと思っても、例えばnature社では一つの論文を読むだけで20-30ドル(2000円-3000円)がかかります。10記事読んだら2-3万です。普通の書籍一冊と同じくらいの値段がします。
こめやん
研究者が論文が高すぎるというようなイメージを抱く理由は「論文の読み方」が関係します。分野によっても変わると思いますが、例えば化学分野のいわゆるフルペーパーと呼ばれる普通の論文のボリュームはせいぜい20ページ程度です。さらに、内容を少し読んでみて欲しい情報が得られないと判断した場合は全部読まないこともあります。
さらに、その論文誌に載っている論文たちは、もともと自分たちがお金を払って雑誌に投稿したり、論文の審査しているものが含まれていて、いくら売れようが収入は一切入らないというのも高すぎでは?と感じる理由の一つかもしれません。
論文の高額な購読料は大学でも問題となっています。これがお金のない発展途上国の教育機関となると論文にアクセスできないとなると死活問題です。無料論文を読めるようにするという動きはこれまでにも有りました。その代表例は「sci-Hub:サイハブ」です。ですが、サイハブはいわゆる「海賊版」論文検索サイトであったため、サイト管理者は論文出版社から訴えられて裁判所から賠償金支払い命令を受けています。
こんな中登場したのは、unpaywall:アンペイウォールです。
[blogcard url=”https://unpaywall.org/”]
アンペイウォールは、Natureで2018/8/15のnewsで紹介されています。
[blogcard url=”https://www.nature.com/articles/d41586-018-05968-3″]
アンペイウォールには2400万を超える無料論文がデータベース上にあります。アンペイウォールは合法的に利用可能なフリーの論文を検索するシステムなので、サイハブのように著作権法にふれる危険性がありません。安心して利用できます。
大学でも定期購読していない論文誌があった場合にアンペイウォールを利用すれば読める記事があるかもしれません。
それにしても自分が書いた論文が販売されているのに自分に一銭も入らないのにそれで儲けているのはおかしな感じですね。次世代の論文投稿ー査読ー閲覧システムが求められますね。