有機化学系初?Beilstein Journal of Organic Chemistry オープンジャーナル!
論文を購入したことがある方はわかると思いますが、一本の論文が一冊の本以上の値段がかかるため、論文が自由に読める環境というのは特別な環境です。
「最新の論文が読みたい」
オープンジャーナルはそんな人にとって助かる存在です。今回有機化学系のオープンジャーナルとして紹介したいのが
Belistein Journal of Organic Chemistry
です。
近年、論文誌の在り方をめぐって議論が活発にされています。その一つが膨大に膨れ上がる購読費用です。あまりにも購読費用が高くて大学の運営に負担がかかっていることから新たな動きがでてきています。例えば、NIHのグラントで行われた研究論文は公開しようとする動きなどがあります。
オープンアクセスジャーナルもそういった流れの中で注目されている形態のひとつです。
2005年に登場したのが、有機化学系のオープンアクセス論文誌「Beilstein Journal of Organic Chemistry」です。(IF:2.5995(2018-2019)
このオープンアクセス誌はドイツにあるBeilstein Institute for the Advancement of Chemical Sciencesがオンライン出版社のBioMed Centralの支援を受けて立ち上げた査読付きの論文誌です。
Beilstein Institute for the Advancement of Chemical Sciencesの研究所長であるマーティン・G・ヒックスは無料公開のために研究所が出版費用を負担すると述べています。また、印刷版は購入することも可能なようです。
Thayer, Ann. “Open-access organic chemistry journal debuts.” (2005): 13-13.
エディターはドイツの科学者ピーター・シーバーガーです。
内容もちゃんと有機化学の内容が多いですね。総説などもあります。nanotechnologyの論文誌「Belistein Journal of Nanotechnology」もあります。
人文・社会学系の論文と比べて理系の論文はまだまだ無料で論文が読めるのは少ないように思えます。一般人でも気楽に論文が読めるような社会になったらいいなと思います。