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査読付き論文の探し方・見分け方

査読付き論文の探し方見分け方

論文には査読という「専門家がチェックする制度」があります。査読付き論文は査読が実施されている論文で、査読なしの論文よりも信頼性が高いとされています。そのため、卒業要件も論文2報以上で「査読付き」という条件が課せられることが多いと思います。

そんな査読に関して論文雑誌が査読付きかどうかを調べる方法が知りたいという声を頂いたので、査読とはなにか?そしてどうやって査読付きの論文を探すのかを紹介します。

査読とは?

査読 (英:ピアレビュー)は論文を雑誌に掲載する前に同じ分野の専門家によって行われる評価・検証のことです。

査読付きの論文は、査読が実施されている論文であり、他の研究者によって認められたというお墨付きをもらっているため、査読なしの論文よりも信頼性が高いとされています。

査読についての基本的な説明が入るので、査読付き論文の探し方を知りたい方は飛ばしてください。

なぜ査読が必要なの?

研究者が研究で得られた成果を示す場所のメインが「論文」です。論文は一つの論文だけで発表するのではなく、他の研究者の論文とまとめられた「雑誌」の形で発表されます。

こめやん

ネイチャーやサイエンスは有名な論文雑誌ですね

研究者にとっては論文自体が研究者の評価になります。

こめやん

論文をたくさん発表するほど評価があがるということ?

論文の数で評価が決まると、捏造などの不正行為をしたり、ボリュームの多い研究成果をできるだけ細かく分割してたくさんの論文を出そうとする研究者が増加します。

こうなると質の悪い論文が増えます

雑誌側にとっても捏造だらけの論文をたくさん載せてしまっては雑誌の評価も下がってしまいます

そこでちゃんとした論文なのか?情報の新規性や信頼性はあるものなのか?論文をきちんと吟味した上で雑誌を出版することで、雑誌の品質・評価を上げることができます。

こめやん

論文って専門性や新規性が高くて評価するのが難しいですよね?

ですから、その分野に詳しい専門家である「研究者」に論文の評価をしてもらう制度「査読」が行われています。

査読は雑誌の品質向上に役立ちます。さらに研究者にとってもできるだけ品質の高い雑誌に論文を投稿することが評価を上げるために重要になってきます。

こめやん

品質の高い雑誌に投稿するには見合ったボリュームや学術的面白さ、情報の信頼性などが求められるということですね

査読制度が学術全体の信頼性を支えているとも言えますね。

リジェクトとアクセプト 査読システムの概要

査読で聞く用語として「リジェクト」と「アクセプト」があります。リジェクトは直訳のまま拒否で、リジェクトされると雑誌には出版させられません。一方「アクセプト」は受理という意味で、論文がアクセプトされると晴れて雑誌に掲載されます。

論文がアクセプトされるまでの流れですが、論文投稿者はまず雑誌の形式に従って作成した論文を雑誌に送ります。

こめやん

雑誌の選び方は経験的な部分があるので先輩スタッフに相談するのが基本ですね。少し高めのIFの雑誌に投稿してみることが多いでしょうか?

通知が雑誌編集部によって審査されて論文が受け取られる(received)状態か、返却されます。

受け取られると、査読者を2~4人程度選定・依頼して査読が開始されます。査読者はこちらから一部選択することができる場合があります。

査読が行われると、アクセプト、リビジョン、リジェクトのいずれかの評価がつけられます。リビジョンの場合は指摘箇所を修正すればアクセプトになる可能性があります。査読結果は多数決ではなく編集者が決めるようです。

雑誌投稿の流れをまとめると

  1. 雑誌を選択して規定に従って論文作成して編集部に送る
  2. 編集部で審査 (receivedかreject)
  3. 査読者の選定・依頼 (2-4人) 自ら査読依頼者を一部選定も可能
  4. アクセプトかリビジョン(修正依頼)、リジェクトのいずれかの返答が得られる。
  5. リビジョンの場合は修正、リジェクトの場合は再投稿、別雑誌投稿などを目指す
  6. アクセプトの場合は実質投稿されたとして(in press)の状態として業績に記載できる。
  7. 雑誌出版

となります。

こめやん

残念ながらリジェクトになってしまった場合でもつけられたコメントは次の雑誌に載せる時に役立ちます。適した別雑誌を勧められることも多いですよ

査読の問題点と限界

研究の鮮度が命です。そのため時間がかかる厳しい査読は研究者にとっては避けたいです。査読が簡略化された雑誌を選んで投稿することは普通にあることです。一方で簡略化された査読は信頼性低下の原因にもなります。しかしご存知の通りNatrue等のしっかりした査読付きの一流雑誌でもたびたび不正が起きることからもわかる通り、査読システムにも限界があります。

さらに査読の不正問題もあります。査読プロセスは投稿者と査読者が互いにわからない状態で行うことで不正防止を狙っていますが、研究は狭い世界であるため知り合いが査読することは起こります。公正さのため査読プロセスのオープン化を求める声もあり、新しい論文評価システムが必要になっています。

査読付き論文の探し方と見分け方

査読付き論文の探し方は有料のサービス(学内利用)ではいくつかありますが無料の方法では意外と少ないかもしれません。

ポートランド州立大学図書館の検索システムを利用する方法があります。

サイトにアクセスして、論文の略称「 J Appl Physiol 」を入力して検索してみると下の図の赤枠のなかに「Peer-Reviewed(査読)」という言葉があり、査読付きかどうかがわかります。

ピアレビュー雑誌の探し方

査読付き論文の見分け方

査読付き論文かどうかは論文自体や雑誌サイトを見ると見分けることができます。

雑誌のPDFやウェブサイト上で「Ctrl+F」で検索かけて「peer review」という言葉があるか検索してみればわかります。

動画で解説しているものを見つけたので張っておきます。

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