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スルフォラファンは癌・脳・育毛など色んな作用があるファイトケミカル

ファイトケミカルは健康の良いとされる植物栄養素の総称です。

その中でも、今話題のスルフォラファンについて解説していきたいと思います。

スルフォラファンって?

スルフォラファン (sulforaphane) とは、ブロッコリーやキャベツなどに含まれるファイトケミカル(植物栄養素)の一種です。体内の解毒酵素や抗酸化酵素の生成を促進し、体の抗酸化力や解毒力を高めるとされています。スルフォラファンはイソチオシアネートの一種で、通常植物細胞内では前駆物質であるスルフォラファングルコシノレート (SGS) の状態で存在します。これが、咀嚼や切り刻まれるなどすることで、ブロッコリーなどの食物自身の細胞に含まれるミロシナーゼと反応し、加水分解されることでスルフォラファンに変化すします。前駆物質であるSGSは熱に強く、水に溶けやすく安定性もありますが、スルフォラファンは揮発性で、SGSと比較すると不安定な化合物です。

スルフォラファンが多く含まれる食品・食材

スルフォラファンが多く含まれる食材としてはブロッコリーが知られています。特にその中でも発芽3日目のブロッコリースプラウト(ブロッコリーの芽)がスルフォラファンを多く含むことが報告されています。また、カリフラワーやキャベツにも含まれることが分かっています。

また現在ではスルフォラファンのサプリメントも多く販売されています。

スルフォラファンと癌

ミシガン大学総合がんセンターの研究者らの研究によれば、スルフォラファンは癌幹細胞を標的にすることで、乳癌の予防や治療に役立つ可能性を報告しています。そちらの研究では、スルフォラファンをマウスおよび培養細胞の両方で調べていて、スルフォラファンは癌幹細胞を標的にして死滅させ、新たな腫瘍の増殖を妨ぐことがわかっています。

スルフォラファンと脳

脳に関連する精神疾患等にもスルフォラファンの効果があることも報告されています。例えばうつ病に関しては、千葉大学社会精神保健教育研究センターによる研究で、スルフォラファンが、うつ病の予防や再発防止に効果があることを報告しています。

また、少年期と青年期にスルフォラファンリッチなブロッコリースプラウトの抽出物を摂取することが、フェニシリジンが引き起こす成人期の認知障害を防ぐことも報告されています。

ブロッコリースプラウトのスルフォラファンに脳梗塞、心筋梗塞予防薬の副作用改善効果も期待されることも報告されています。

スルフォラファンと育毛

東京医科歯科大学の研究結果によると、スルフォラファンは頭頂部の頭皮でヒトの毛包の後退を引き起こすジヒドロテストステロン(DHT)の分解を早めることも報告されています。

スルフォラファンの副作用

スルフォラファンの重篤な副作用や毒性については今のところ良く分かっていません。しかしながら、スルフォラファンは体に影響を及ぼすわけですから、食べすぎると毒になってしまう危険性もあります。サプリ等を取る場合は必ず摂取容量を守りましょう。

参考文献

1) Clinical Cancer Research, Vol. 16, No. 9; 2010

2) DOI: 10.1016/j.bbrc.2016.02.099

 

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えぬてぃー
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専門: 有機化学