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先天性多発性関節拘縮症とは治療困難な難病- 診断方法や症状、寿命は?

先天性多発性関節拘縮症とは?原因と症状

先天性多発性関節拘縮症という難病とは?

先天性多発性関節拘縮症(せんてんせいたはつせいかんせつこうしゅくしょう)と読みます。英語ではアルトログリポーシスで、先天性(生まれつき)、多発性(多くの箇所で)、関節拘縮症(関節の動かしにくくなる病気)という意味です。

原因と症状

原因は詳しく明らかになっていません。一部の先天性多発性関節拘縮症では特定の遺伝子の異常が原因であるとされています。病気の発生率は研究によって異なりますが、0.3万~1.2万人に1人の割合で見られます。

病気の型は神経の異常によるものと筋形成異常の2つがあります。症状として、他の病気を併発がなければ知能異常は起こりません。また、筋ジストロフィー症など進行性の病気が原因として症状としては1.手足の関節の動かせる範囲が狭くなり運動障害が生じる。2.眼瞼下垂。3.斜視 等が見られます。

先天性多発性関節拘縮症の診断

診断は他の先天奇形との区別が必要であるため慎重に行います。DNAマイクロアレイによる遺伝子の解析あるいは筋心電図や筋生検によって筋機能の異常や脂肪および繊維組織に置換されずに筋形成がきちんと行わているかを確認します。

治療方法は?

罹患者が少ない難病であるため、治療経験のある医師はほとんどいないでしょう。治療は出生時より出来るだけ早く行います。異常が起きている四肢関節の牽引治療などを含む関節保存療法を行います。治療はできるだけ運動発達を促進させるために運動の障害となっている関節異常を手術によって矯正したり、歩行訓練や運動によって筋力低下を防ぎます。

先天性多発性関節拘縮症の経験のある医療機関としては東京都板橋にある心身障害児総合医療養育センターや神奈川県立こども医療センターなどがあります。

3Dプリンターが先天性多発性関節拘縮症を患った2歳の少女を救う

2歳の少女エマ(Emma)ちゃんは先天性多発性関節拘縮症にかかって生まれてきました。エマちゃんの両腕は病気のため自由に動かすことができず、ペンで絵を書いたり、積み木で遊んだりすることができませんでした。そんなエマちゃんを救ったのが3Dプリンターで作成した筋関節補助外骨格のMagicArmです。

アメリカのデラウエア州IogoNemours小児科病院のTariq Rahman博士をはじめとした研究チームはStratasys 3Dプリンタを使って筋肉と関節を補助する医療器具を開発しました。人間の関節や筋肉は非常に細かいパーツと緻密な連携から構成されているため、たとえ補助するような器具であっても作成するのは困難でした。技術の進歩によって生まれた3Dプリンターは様々な材料を元に、非常に精密で複雑な構造を簡単に製造することが可能です。研究チームはこの3Dプリンターを使って筋肉、関節を補助するMagic Armを作り出すことに成功しました。

エマちゃんはこのMagic Armを装着することによって、おもちゃをもったり、母とハグできるようになりました。

emma

現在このMagic Armはエマちゃんと同じような病気に罹患した100人以上の子供たちに利用されています。3Dプリンターで簡単に製造できるようになったとは言え、現状のコストは高く一つのMagic Armを作るのに7000ドル(70万円以上)かかります。

参考サイト、文献

福岡市立こども病院:先天性多発性関節拘縮症について

先天性多発性関節拘縮症を持つ女児への理学療法経験:田中亮:日本理学療法学術大会

 

こども病院

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