薬学

キノロン系抗生物質とは?

キノロン系抗生物質って?

抗生物質は細菌を殺したり増殖を抑制する働きのある薬剤の総称です。抗生物質は、ペニシリンの登場から沢山の種類が開発されていて、細菌性疾患を患う多くの患者をすくってきました。ペニシリンをはじめとして、多くの抗生物質は天然物から抽出してきたものですが、人工的に、発見、合成された抗生物質もあります。その代表がキノロン系抗菌剤です。

ニューキノロンとオールドキノロン

キノロンは化学構造の名前で、二環性の芳香環でキノリンの一部分をカルボニル基に置換した構造です。キノロン系抗生物質はこのキノロンの構造を持っていて、特にカルボニル基が4位にあるものを指すものがほとんどです。キノロン系抗生物質には、ニューキノロンとオールドキノロンの2つに大別されます。ニューキノロンはノルフロキサシン以降に開発されたキノロン系抗生物質に付けられた総称です。ニューキノロン系の特徴としては、

  1. 抗菌スペクトラムが広い
  2.  代謝安定性が向上し体内動態が改善

があります。

キノロン系抗菌剤の歴史

製薬会社、現サノフィ・アベンティス社の前身であるスターリング ウィンスロップ社がマラリアの特効薬の中間体のナリジスク酸がグラム陰性菌に対して抗菌効果があることが見出されたことが始まりです。ナリジスク酸は代謝安定性が低く、バイオアベイラビリティーが低い欠点があるために、構造展開により、改良がなされました。構造活性相関の結果、6位にフッ素を導入した、ノルフロキサシン(商品名:バクシダール・杏林製薬)が高い抗菌作用、薬物動態の改善、代謝安定性の向上が図られ、臨床で本格的に利用されるようになりました。特に、オールドキノロンでは緑膿菌に対して効果がありませんでしたが、ノルフロキサシンは効果を示しました。ノルフロキサシンは医薬品へのフッ素導入の効果を現す良い例です。

構造活性相関

キノロン系の薬剤は、キノロン等の母核と7位及び1位の置換基が活性に必須の構造となっています。

副作用

ニューキノロン系薬剤の副作用は、精神神経系の副作用として低血糖性昏睡、注意障害、見当識障害、焦燥感(agitation)、神経過敏、記憶障害、せん妄など。
腱や筋肉への副作用

薬剤の名称

ニューキノロン系薬物名
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こめやん
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こめやんは理学博士です!化学の面白さと学ぶメリットを少しでも伝えるために日々頑張ります! ツイッターにて疑問点や依頼などを募集しています! 論文の和訳やレポートのチェックなどでもお気軽にお待ちしております