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Ph2PCl/イミダール/I2によるエステル化

PPh2PClヨウ素イミダゾールエステル化法

Ph2PCl/イミダール/I2によるエステル化

アルキル、フェノール、チオエステルの合成をPh2PCl/イミダール/I2の組み合わせを利用することによって高収率で得られるという報告があります。

Ph2PClイミダゾールヨウ素法によるエステル化

Ph2PClイミダゾールヨウ素法によるエステル化

この手法のメリットは副生成物(ジフェニルホスフィン酸)は塩基水溶液で分液することによって除去できます。同じくリンを使ったエステル化手法の光延反応とは対照的ですね。

また、使用する試薬も一般的なものばかりなのもポイントです。

ヨウ素は反応性豊かな試薬で様々な反応を起こします。ヨウ素を加えた反応は結構たくさん報告されています。

反応条件

溶媒はアセトニトリルが最も良い収率で得られるようです。

Ph2PCl /イミダゾール/ ヨウ素 / カルボン酸 / アルコール=1:3:1:2.1:2の比率が最も良い結果が得られたようです。

面白い点が、エステル化を促進させるのによく利用されるDMAPよりもイミダゾールのほうが良かったという結果が得られていることです。他の反応でもDMAPよりもイミダゾールのほうが良い可能性もありますね。ピリジンやトリエチルアミンでは全く反応が進行しません。

芳香族カルボン酸として安息香酸(H,Me,NO2)及びアルコールとしてベンジルアルコール(H, Cl, MeO)、第一級アルコール、第二級アルコール、フェノール(H, OMe,Br,NO2)のどれでも収率は9割と高収率で得られます。

脂肪族カルボン酸(プロピオン酸)でも高収率で得られます。

アダマンタノールは変換されませんでした。

同様の基質でチオールも高収率でチオエステルに変換されました。

一般的な方法

Ph2PCl(1mmol)、イミダゾール(3mmol), ヨウ素(1mmol)のアセトニトリル(5 mL)の溶液にカルボン酸(2.1mmol)を加えて還流状態にした後、アルコール(2.0mmol)を反応混合物に加えた。反応後濃縮し、ジクロロメタンで希釈、飽和炭酸ナトリウム水溶液でジフェニルホスフィン酸がなくなるまで洗浄、チオ硫酸ナトリウム水溶液でヨウ素を除去した後、水で洗浄し、乾燥、濃縮してクルードをカラムクロマトグラフィーで精製してエステル体を得る。

まとめ

エステル化方法としては後処理も容易なので選択肢の一つにかもしれません。

単純な分子しかこの反応を使われている例がないので官能基許容性などが不明ですが、機会があれば試してみたいです。

還流が必要ですが、反応条件も温和なのが良いです。しかし、この方法でなければいけない理由はあまりないので、数ある手法の中に埋もれてしまうかもしれません。

ちなみにイミダゾールの代わりにアジ化ナトリウムを加えると温和な条件でアシルアジドを合成することができます。

Nowrouzi, Najmeh, and Mohammad Zareh Jonaghani. “One-pot, direct synthesis of acyl azides from carboxylic acids using Ph2PCl/I2/NaN3 reagent system.” Chinese Chemical Letters 23.4 (2012): 442-445.

参考

  1. Nowrouzi, Najmeh, Abdol Mohammad Mehranpour, and Javad Ameri Rad. “A simple and convenient method for preparation of carboxylic acid alkyl esters, phenolic and thioesters using chlorodiphenylphosphine/I2 and imidazole reagent system.” Tetrahedron 66.50 (2010): 9596-9601.

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