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融点の測定方法 結晶の融点から分かること

融点

融点測定とは?何がわかるの?

再結晶などで得られた結晶の融点を測定することによって、その化合物の純度を調べたり、化合物の同定に必要な情報を得ることができます。

融点は、固体が液体にゆっくりと転移していく温度のことで、圧力によって変化します。通常は一気圧における融点を指します(融点と凝固点は等しい)。融点は一般的に混合物など純度低い化合物などでは純物質よりも融点が低くなります。固体であっても、加熱の途中で液相に変化するよりも先に分解してしまう化合物もあります。このような物質の融点は測定することができません。融点測定時には、色が変化したり、ガス(気泡)が発生したり、冷却した後に結晶に戻らないような場合は分解している可能性があります。純物質の融点は同条件下(一気圧)では同じ融点を示すことから、物質の同定にも役立てることができます。また、融点とは直接的な関係はありませんが、結晶の形状(針状など)も重要な情報です。

融点測定の方法

融点測定には大きく分けて2つの測定方法があります。

  1. 毛管用いる方法
  2. カバーグラスでサンドイッチする方法

毛管を用いる方法

毛管を用いる方法は一般的に用いられる手法で、毛管という細い管の中に試料を入れて融点を測定します。毛管を使用した融点測定装置は同時に複数個の融点を測定できる点がメリットです。バーナーやオイルバスなどを使用する融点測定装置で正確な融点を測定するには熟練が必要なため、電気式のものを用いるのをおすすめします。毛管も市販品のものを使用したほうがばらつきが少なく、より正確な融点測定が可能です。購入しましょう。

試料の詰め方

試料は真空減圧下よく乾燥させた結晶をスパーテルで細かい粉末状にしておきます。この試料を薬包紙(プレパラートや時計皿などの上でも)の上において、毛管の口を試料に突っ込ませるようにトントンと叩いて詰めます。詰める量は毛管2mmくらいです(入れすぎ注意)。次に上下逆さまんにして毛管の底部を下にして机にトントンと叩いて底につめます(折れないように軽く)。なるべく密にしっかりとつめるようにしましょう(均一に温めるため)。

毛管を使った融点測定

融点測定器に毛管をセットし、ゆっくりと昇温していきいます。融点の予想が立つ時は、予想される融点の10℃以下くらいまでは毎分10℃未満のスピードで昇温していき、予想融点の10℃付近に達したら毎分1-2℃くらいのペースで温度を上げていきいます。(予想融点に近づくにつれて昇温ペースは下げる。加熱OFFにしてもすぐに昇温ペースは落ちないから)未知試料の場合はもう少し早いスピードで温度を上げていき、大雑把な融点を調べてから、再測定するほうが時間の節約になります。

融点は溶け始めと溶け終わりの2つの温度を測定します。通常 m.p. = 172℃~174℃ などのように幅があります。純粋な化合物は幅が2℃未満になります。2℃以上の幅がある場合は結晶の純度はあまり高くない可能性が高いです。(融点の幅が書かれていない時はどちらかというと溶け終わりの温度を融点とする)

カバーガラスでサンドイッチする方法

平面の金属板上に粉末試料をカバーガラスでサンドイッチした物を載せて測定する方法もあります。毛管を使って測定する方法と比べて、同時に複数測定することはできませんが、少ない試料でも測定しやすく、溶ける様子も観察しやすいです。カバーガラスを用いた方法では試料は少なめにしたほうが溶ける様子が観察しやすいです。昇温ペースなどは毛管を用いた方法と同じです。

混融試験

測定した融点が標品の融点を同じでもその試料が同一の試料とは限りません。この時、標品を持っている場合は標品と試料を1:1の比率でよく混合させてから、融点を測定した時に、融点降下が起きなければその試料は同じ化合物であるということがわかります。これを混融試験といいます。混合割合を変化させて測定することによってより正確に測定することが可能になります。また、標品だけのものと混合させたものを同時に測定して見ることによってより正確に調べることができます。

融点が合わないとき

融点測定が前回と合わない

融点は結晶の純度によって大きく変化しますが、その他にも、試料のばらつき(粉末が均一ではない)、測定装置、温度計の誤差、毛管の厚み、試料の量や密度、昇温ペースなどによって変化します。特に昇温ペースは重要で、ゆっくりとした昇温が必要です。昇温ペースが早いと融点は高めにでることが多い。

一度融点を測定したら冷却するまでまつ。すぐに二本目を測定してはいけない。

融点を再度測定しても良いの?

一度融点を測定した試料はもう一度使ってはいけません。別々の試料を用いて測定しましょう。

注意点

測定し終わった測定管を水ですぐに冷却すると破裂することがあるので水で冷やしてはいけません。

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