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水酸化カルシウム 消石灰の性質と利用例

消石灰

水酸化カルシウムは別名の消石灰(しょうせっかい)のほうが有名な物質です。消石灰は水酸化ナトリウムなどと同じ水酸化物であるため塩基性を示します。水酸化化ナトリウムほど塩基としての作用が小さいのは水への溶解性が低いからです。

水酸化カルシウム (消石灰)の使用用途とは?

水酸化カルシウムは身の回りにもある塩基です。様々な場面で水酸化カルシウムは利用されています。

水酸化カルシウムの性質

  • 分子量: 74.093
  • 化学式: Ca(OH)2
  • 融点 : 580℃
  • 密度 : 2.21
  • 溶解度 : 水 (0.17g / 100 mL 25℃)

水酸化カルシウムは100mLあたり170mgしか溶けません。

こめやん

かなり溶解度が小さいですね

グランドライン引き

消石灰はかつてはグラウンドに弾く白線の粉として利用していましたが、塩基性が高いために、肺や目に入ると問題が生じることから、炭酸カルシウムや硫酸カルシウムなどを代替品として利用されています。

農業

その他にも、消石灰を土に混ぜることによってpH調製を行ったりカルシウム源として農業にも利用されています。

漆喰 (壁の建築材)

壁などには消石灰が主成分の漆喰は壁に防水性や不燃性の機能を与えます。水酸化カルシウムを用いる理由は、壁に塗ることによって、空気中の二酸化炭素と水酸化カルシウムが反応して炭酸カルシウムに変化していきます。炭酸カルシウムは水に溶けにくいため、防水性が上がり、硬化していきます。

石灰水(二酸化炭素の検出)

中学生の時に登場する石灰水はこの水酸化カルシウムの水溶液です。水酸化カルシウムは多少水に溶解しますが、炭酸カルシウムは水に溶けにくく、沈殿します。水酸化カルシウムの水溶液(石灰水)に二酸化炭素が入ると反応が起こって炭酸カルシウムができます。

Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O

製糖 (砂糖に水酸化カルシウムを加える)

サトウキビの煮汁から取れる粗糖(砂糖以外の成分がたくさん入った液体)を精製することにより、真っ白な砂糖を製造しています。砂糖の精製方法時、様々な製糖方法がありますが、その一つの方法に消石灰を使った「炭酸法」という方法があります。炭酸法では消石灰を粗糖液に加えて二酸化炭素を吹き込むと反応が起こって炭酸カルシウムが沈殿します。この時、生成する炭酸カルシウムが周りの砂糖以外の不純物を吸着して沈みます。この沈殿物をろ過して出てきたろ液は純度の高い砂糖が得られています。

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