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ブロモクレゾールグリーン(BCG)でカルボン酸を検出
ブロモクレゾールグリーンはトリフェニルメタンを有するサルトン系の色素で、酸性中では黄色、中性では青緑色をしているため、pH指示薬としても使われています。このブロモクレゾールグリーン溶液はTLCの発色試薬としても利用でき、酸性官能基(カルボン酸やスルホン酸等)をもつ化合物由来のスポットは黄色いスポットとして観察することができます。
発色試薬ブロモクレゾールグリーンが発色する原理
ブロモクレゾールグリーンはpHによって構造が変化するため色が変化します。酸性溶液中ではスルトン(環状スルホン酸エステル)を形成した閉環構造をしていますが(黄色)、中性付近ではスルトンが開環して青緑色を呈色します。
ブロモクレゾールグリーン発色試薬の作り方
- ブロモクレゾールグリーン 10 mg
- エタノール 50 mL
- 0.1M NaOHaq 0.5 mL
ブロモクレゾールグリーンにエタノールを加えて溶解した後NaOH水溶液を加えて青色溶液とします。同様の試薬としてブロモフェノールブルーも利用可能です(もう少し酸性よりの変色域3.0-4.6)。
発色試薬の保管方法
調製した発色試薬は室温下で数ヶ月以上放置しても問題なく使用できます。
ブロモクレゾールグリーン発色試薬の使い方
展開後のTLCをブロモクレゾールグリーン溶液にディップまたはスプレーします。多くの場合、室温で酸性官能基を含むスポットは黄色に呈色します。ものによっては100℃ 5minくらい加熱しても良いかもしれません。BCGでは背景が青色に染まります。酸性官能基はカルボン酸やスルホン酸などの酸性度が高いものが見やすく、酸性度の低いフェノール類は見にくいかもしれません。
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