TLC(薄層クロマトグラフィー)の検出法の一つにUVによる検出があります。今回はこのUVによる検出の原理を解説します。
UVで検出できるもの
一般的にTLCではUVを照射することで、特定のUV波長に吸光を示す化合物を検出することができます。有機化学的に言えば、基本的には共役化合物、主に芳香族化合物の検出に用いられます。よく使用されるのは254nm波長(短波長)と365nm波長(長波長)のUVランプです。
アズワン(AS ONE) ハンディーUVランプ 長波長 261×82.3×65mm(1-5479-02)
UVで検出できる原理
UV検出が可能なTLCプレートには担体であるシリカゲルに蛍光剤としてマンガン活性化ケイ酸亜鉛が混ぜられています。このマンガン活性化ケイ酸亜鉛は254nmの波長で緑色に光ることが知られています。ここに254nmの波長を吸収する化合物(共役化合物)がスポットされることで緑色にならなくなる、すなわち黒く浮かび上がってくることでスポットが検出できます。
このマンガン活性化ケイ酸亜鉛が入っていないTLCも販売されていて、そちらではUV検出はできないので気を付けましょう!
実験方法
UV検出に関しては単純にUVをTLCに当てるだけです。すると黒色のスポットがでてくるので、それを鉛筆で印をつけます。大体外枠を覆うように丸を書きましょう!
ちなみに自分は普通のUVランプだと高いので、自作したものを使っています。3000円以内で作ることができますよ。
全てのTLCの記事は以下のリンクから!