海の水が塩辛い理由とは?
海の水が塩辛い理由は塩化ナトリウムを主体としたミネラル成分が大量に含まれているからです。
海の水には大量のミネラル成分が含まれていますが、特に塩化ナトリウム(NaCl)が大量に含まれています。なんと塩化ナトリウムの総量は月の質量にも迫る量だといわれています。
ミネラル成分は蒸発しないので、大地にふりそそいだ雨が川を流れて海に注がれると大地に含まれているミネラル成分が海に注がれて少しずつ濃縮されていきます。
地球上に存在する水のうち97%は海水といわれています。
https://scripps.ucsd.edu/news/what-makes-ocean-salty-and-how-much-salt-ocean
古代の海ではどうだった?
海に塩化ナトリウムが多いというのはわかりましたがなぜ塩化ナトリウムが多いのでしょうか?地球の海は昔から変わっていないのでしょうか?
実は古代の海と現代の海では成分が異なっています。地球以外の惑星ではアンモニアやメタンの雨が降っている場所もあります。
地球にある物質は少しずつ宇宙に放出されていきます。その放出スピードはガス状物質のほうが早いです。気体よりも液体、液体よりも固体のほうが放出されにくいです。そのため窒素や希ガスといった物質は地球上の物質と反応しにくいので放出されやすいです。このように地球上の物質の成分比率は少しずづ変化していきます。
ところで、古代の海は酸性でしたが、地殻を溶かしていき、炭酸イオンはカルシウムと結合して炭酸カルシウムに変化していきました。炭酸カルシウムは水への溶解度が低いので海水中から炭酸イオンが除去されていきます。この事実は地層中にある石灰岩の堆積からも確認できます。塩化物イオンは地殻中から溶け出していき徐々に海水中に塩化ナトリウムが増えていきました。
Kempe, Stephan, and Egon T. Degens. “An early soda ocean?.” Chemical Geology 53.1-2 (1985): 95-108.