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インクの科学: 顔料と染料の見分け方と違い

プリンターを使っていると、インクの種類に顔料インキと染料インキがあるのに気づきますよね。

でもそもそも顔料と染料ってどれぐらい違うんでしょうか?

今回はそんな顔料と染料の違いについて考えてみましょう。同じようで結構違うんです。

顔料と染料の定義

まずは定義から見てみましょう!

顔料: 着色に用いる粉末で水や油に不溶のものの総称
染料: 水など特定の溶媒に溶解させて着色に用いる有色の物質

要するに溶かさないで使うのが顔料、何かに溶かして使うのが染料というわけですね!

確かにジーンズを染めたりする染料も水に溶かして、布を浸してますもんね。ちなみに顔料でも水や有機溶剤を使っている場合が多いですが、この場合も顔料自体は溶けきっていません。

プリンターにおける顔料インクと染料インク

実はよくつかわれるプリンターには顔料インクのものと染料インクのものがあります。一般家庭でよく使われているものは染料インクのものですが、お互いに長所が違います。

顔料インクの特徴

  • 高精細な色再現・豊かな階調性
  • 使える用紙の幅が広い
  • 速乾性、色の安定性が高い
  • 環境光による影響が少ない
  • 印刷プリント耐久性(耐光性や耐水性)に優れている
  • プリンター(インクノズル)が詰まりやすい

以上の理由から、文書等に使う場合は顔料インクが優れているとされています。写真の印刷には不向きですが、最上位の顔料インク(高級)の場合は染料インク並みに発色と光沢感が出せるため、写真においても使用されます。印刷にこだわるプロ仕様の方は最上位の顔料インクを使うと良いでしょう。

染料インクの特徴

  • 発色がクリアーで鮮やか
  • 光沢感を得やすい
  • インクが乾燥するまで(色が安定するまで)に時間がかかる
  • メモリーカードからそのままプリントできる・印刷スピードが速い

以上の理由から写真などに使うなら染料インクが良いとされています。

化学構造による違い

顔料と染料の違いについては定義的に理解しましたが、化学構造的な違いはどうなるのでしょうか?まずは顔料についてみていきましょう。

顔料の化学構造

顔料は、無機顔料と有機顔料に大別されます。一般に無機顔料は有機顔料に比べて、隠蔽力が高く、耐光性、耐熱性が優れていますが、比重が高く、また色合いの幅が限られます。 有機顔料は有機合成技術によって化学構造を微妙に変化させることができるので、色合いの幅が広く、鮮やかな色の製品が多くあります。半面、耐光性、耐熱性に劣る製品もあるので、選ぶ際に注意が必要です。

染料の化学構造

染料の場合は顔料と異なりほとんどが有機化合物になります。その中でも、色を持つために必要な可視光の領域に吸収スペクトルを持つある程度広がったπ電子共役系を持っています。

顔料と染料の見分け方

顔料と染料は定義の通り、溶剤に溶けるか溶けないかが判断基準となります。

つまり、印刷するかインクを紙に垂らしてみて、しっかり乾燥させた後に凹凸がはっきりしているかどうかで判断できます。特に染料の場合は染み込みがはっきりしてにじんでくるので判断できます。

また、インクのメーカーと型番が分かっている場合はこちらのサイトで見分けることができるので調べてみましょう。

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