反応機構が難しすぎる!と思っていませんか?
大学では化学と一括りにせずに、無機化学、有機化学、物理化学などのように別々に学ぶところが、高校との大きな違いの一つです。その中でも、有機化学は生物を構成する物質を主に取り扱う学問です。高校でも炭化水素、アルコール、芳香族化合物などの名称や化学反応式を暗記した覚えがあると思います。大学でも取り扱う内容はさして変わりませんが、新たな考え方?として「反応機構」というものが導入されます。この「反応機構」が癖もので、多くの「有機化学難民」を生む原因となっています。おそらく反応機構は単純な暗記が難しいからだと思います。でも実は簡単な規則を覚えるとそんなに難しくないかもしれません。反応機構は電子が化学反応に重要であることを理解するために必要なので是非マスターしましょう。わかってくればパズルみたいに解くのが楽しくなるかもしれません。
こめやん
反応機構は大学の有機化学で登場する難解な概念だが、いくつかの規則を理解すれば想像よりも難しくない(教科書レベルなら)。
反応機構の問題のほとんどは有名な反応が出題!
レポートにしても、テストにしても、有機化学で出題される反応機構は有名な反応しか出題されません!実はあんまり複雑にすると出題者自身も答えがよくわからなくなってしまうこともあるので、一見複雑そうでも実は結構シンプルなことが多いです。
出題される問題は、超基本的な反応(エステル化やニトロ化など) や 人名反応です。
人名反応は過去に科学者が見つけたすごく有用な反応に対して、発見者の名前がつけられた反応です。人物名ではないこともあります。
つまり、いくつかのパターンを覚えればほとんどの問題が解けるようになるということです。でもさっき反応機構は暗記するのは難しい!っていいましたよね?矛盾するようですが、覚えるというのは暗記するということではありません。パターン化してシンプルに捉えて、エッセンシャルな部分を覚えることで理解することが重要です。
反応は電子によって起こります。電子がたくさんいる場所から電子が少ない場所に移動する様子を矢印で書いているだけに過ぎません。反応機構をタイプ分けすると以外に少なく
- 極性反応(イオン反応):2電子が関与
- ラジカル反応:1電子が関与
- ペリ環状反応
- (有機遷移金属が関与する反応)
の4種類くらいしかありません。有機化学の初歩ではおそらく1しか登場しないと思います。
こめやん
反応機構は教科書を眺めても無駄?
反応機構がよくわからないので教科書を眺めて勉強しようとしてもそれでは書けるようにはならないかもしれません。なぜならば、教科書には反応機構が書かれいている反応が少なく、反応機構の説明が不足している場合が多いからです。反応機構は少し理解し始めると、教科書に書かれた機構以外のルートが存在することに気づきます。しかしそれが正しいか間違っているかは教科書を見ても理解できないことがおおいでしょう。反応機構は理解や覚えたりするのも重要ですが、「慣れ」という部分も大きいです。したがってたくさんの問題に触れてみる必要があります。いくつかのパターンを考えて最も「道理にかなった」反応機構を提示できるようになるためには、正解のパターンをいくつか経験しておくと役立ちますし、できるようになるのも速いと思います。
反応機構を書けるようにするためには?
とにかくたくさんの問題をといて、正解のパターンになれることが重要です。問題を解くときは、答えを見ずにできるだけたくさんのパターンを書くようにします。2つ以上に分岐するようなときも両方共書いてみます。書き進めると元の形に戻っていたということもあります。分岐ルートのどちらが良いかというのを考えて見みると理解が深くなると思います。
しかし、反応機構がかけるようになるためにはある程度の基礎知識の理解が必要です。それがわかっていないと反応機構を効率的に書けるようにはなりません。基礎的知識とは有機化学の教科書の最初の部分で芳香族化合物、アルコール、アミンなどの各論に入る前で、最も重要な部分とも言えます。以下に問題を設置しておくので、チェックしておきましょう。
問題の採点結果や答えは上の枠内にあります。間違えた問題に関しては該当する内容を教科書などを読んで学習しましょう。