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コラーゲンってなんだろう?構造と種類

お肌のためにコラーゲンが・・・ってよく聞きますが、そもそも皆さんコラーゲンってなんだか知っていますか?

ということで今回はそんなコラーゲンについて紹介します。

コラーゲンはタンパク質の一種

コラーゲンは細胞外マトリックスの主要なタンパク質として知られていて、あらゆる多細胞動物にある繊維性タンパクのファミリーです。哺乳類では、皮膚や骨の主成分として最も大量に存在するタンパク質で、体の全タンパク質の25%を占めています。


コラーゲンの構造: 三重螺旋

コラーゲンはほとんどの場合、α鎖と呼ばれるα-ヘリックス構造を持つポリペプチドが三つ重なり合った、特徴的な三重らせん構造持っています。その一つ一つのα鎖を形成するのはプロリンとグリシンが特に多く、両残基とも三本鎖らせん形成に重要です。

定義的には、「Xaa-Yaa-Gly(Xaa位にはProline, Yaa位にはHydroxyprolineが多く見られ, GlyはGlycineである)の繰り返し基本配列からなり、三重螺旋構造を形成するファミリータンパク質」と定義されます。1)

定義通りに、コラーゲンのアミノ酸配列にはグリシンがアミノ酸配列上3個目毎に存在し、グリシンの次にプロリンが特に多く、プロリンはその環状構造により各α鎖の螺旋構造を安定化しています。一方でグリシンはα鎖の中央部分全域で3残基毎に規則的に配置されており、これはグリシンが最小のアミノ酸であるため, 3本のα鎖螺旋が内側に集まり、コラーゲンの三重螺旋を形成するのに貢献しています。 そのため、グリシンおよびプロリン両残基とも三重螺旋形成に重要です。
また、コラーゲンは他のタンパク質と比較してイミノ酸含有量が多く、プロリンを除けばヒドロキシプロリンが多いです. ヒドロキシプロリンは、ヒドロキシ基を持つことで、コラーゲン特有の三重螺旋構造の形成及び安定化に必要とされています。コラーゲン分子は、生体内において自己集合して寄り集まり、さらに大きなコラーゲン原繊維という繊維状物質の形で存在しています。

コラーゲンの種類と役割

I型コラーゲンは原繊維コラーゲン、あるいは原繊維形成コラーゲンに属していて、ほとんど切れ目のない長いロープ状構造を取ります。コラーゲン分子は細胞外に分泌されてから、束ねられてコラーゲン原繊維と呼ばれるきちんとした重合体となります。成熟組織においては、長さ数百μmにもおよび直径10~300nmの細長い構造として存在します。IX型とXII型のコラーゲン分子はコラーゲン原繊維の表面を修飾し、原繊維同士、あるいは細胞外マトリックスの他の成分と結びつけるため、原繊維結合コラーゲンと呼ばれます。IV型は編み目構造形成コラーゲンで、基底膜の主要部分を形成します。一方VII型分子は二量体を形成して、それが集合してアンカー様原繊維と呼ばれる特定の構造を作っていて、これは多層となっています。上皮の基底膜がその下にある結合組織に付着するのを助け、そのため皮膚に豊富に存在します。XVII型、XVIII型はコラーゲン様タンパクとしては多量にありますが、XVII型コラーゲンは膜貫通領域を持ちヘミデスモソームに存在していて、XVII型は基底膜のプロテオグリカンのコアタンパクとなっています。


参考文献

小出隆規, 生化学, 6, 474-483(2010)

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