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COD 化学的酸素要求量の計算求め方をわかりやすく

化学的酸素要求量の測定

COD (Chemical Oxygen Demand)は排水の汚染具合を表す指標の一つです。

河川や下水などの水の汚染物質には重金属など様々なものがありますが、いわゆる河川の汚れの主な原因は「有機物」です。

水中に含まれる有機物の量を測定する方法がCODなのです。

本記事では環境汚染の指標になるCODの意味や測定方法・計算などをできるだけわかりやすく専門的に紹介します。

CODとは?水質汚染の原因である有機物量の測定法

水質汚染は有機物を豊富に含む生活排水や工業排水が原因

一昔前までは子供の遊び場だった河川や湖沼は水質汚濁の影響で悪臭を放ったりして泳げる状態ではなくなっているかもしれません。

こめやん

わたしは釣りが趣味ですが、近くの川で釣れた魚は食べられませんね

東京と神奈川の境を流れる多摩川は高度経済成長時代に大きく環境汚染の影響を受けた河川として有名です。

この多摩川を汚染させたものが食品の残渣や合成洗剤などの有機物を含む生活排水や工業排水です。

多摩川の有機物の一つであるアンモニア性窒素は1961年から1967年の6年間で9倍も増加しました。

BOD (mg_L) と アンモニア性窒素 (mg_L)_

玉川浄水場から取水された水のBOD (mg/L) と アンモニア性窒素 (mg/L)量

これを受けて1970年に水質汚濁防止法が制定され、下水道の整備や環境に排出される汚水の規定が決められました。ここには化学的酸素要求量CODの計算方法や基準が盛り込まれています。

水質汚濁防止法は1970年に制定され、平成17年まで改正されています。

水質汚濁防止法は水質汚濁の原因となる生活排水および工場排水の排出基準を設けるなどして環境汚染を防止したり、水質汚染により生じた被害に対する事業所の損害賠償責任を規定することを目的とした法律です。

水質汚濁防止法で規制される汚染物質項目は、

  • 規制すべき個別の有害物質や特定グループ(カドミウム、六価クロム、トリクロロエチレン、ベンゼン)
  • 有機物質量の指標(生物化学的酸素要求量BOD、化学的酸素要求量COD)
  • 浮遊物質量
  • 大腸菌菌数
  • 水素イオン濃度

などがあります。

河川の水質が悪くなったと感じるのは、水生生物の死滅や透明度の低下や変色、悪臭の発生などがあります。これらの主原因は有機物です。有機物が豊富に含まれる水は微生物・藻類にとっては栄養豊富な状態(富栄養化)であるため、微生物が異常発生します。

つまり水中有機物の増加(富栄養化)=藻類の異常発生となります。

微生物の急増は水中の酸素不足や毒素の生産を引き起こし、魚などの水生生物は死滅します。透明度も落ちて、アオコや赤潮などのように水の変色、悪臭の発生につながります。

したがって、有機物の増加=水生生物の死滅や悪臭、変色の原因

となるため有機物量の低減は水質汚濁を防ぐために非常に重要です。

参考 水質汚濁防止法水質汚濁防止法第一章~第6章全文
参考 公益社団法人 東京環境公社多摩川の水質調査

こめやん

有機物が水質汚濁の原因となるため、有機物を調べる手法である化学的酸素要求量CODが汚染調査に役立つことがわかったと思います

化学的酸素要求量CODはどうやって有機物量を調べるのか?

有機物量を調べる手法には化学的酸素要求量COD以外にも

  • DO (Dissolved oxygen:溶存酸素量)
  • BOD (Biochemical Oxygen Demand: 生物化学的酸素要求量)
  • TOC (Total Organic Carbon: 全有機炭素)

があります。

これらは水中の有機物量を調べるのに何を使うのか?が違います。

例えばBODは微生物によって消費された酸素量、TOCは完全燃焼させて発生した二酸化炭素量を測定します。

CODは有機物の酸化によって消費された過マンガン酸カリウム量を測定します。

過マンガン酸カリウムは強力な酸化剤で多くの有機物と反応する

過マンガン酸カリウム(KMnO4)は強力な酸化剤として有名です。過マンガン酸カリウムは多くの有機物を酸化分解します。

当然ながら、全ての有機物を酸化できるわけではないので、過マンガン酸カリウムと反応しない有機物は測定対象外です。

試験方法としてもっと強力な酸化剤である重クロム酸カリウムの使用を指示する国もあります。

日本ではJISで細く規定された方法(JIS K 0102等)に従って測定します。

化学的酸素要求量CODは「試料を過マンガン酸カリウムを100℃で反応させて消費した量を測定」します。

COD測定法

詳しい測定方法はJIS規格を参照してください。以下に概略を示します。

硫酸性過マンガン酸カリウム(5 mol/L)を使って測定します。これを測定試料水100mLに対して10mL加えて100℃で30分間反応させます。

終了後に未反応で残った過マンガン酸カリウムに過剰量のシュウ酸ナトリウムを加えて残った過マンガン酸カリウムを中和します。

その後、再度過マンガン酸カリウムを加えて滴定します。

こめやん

なぜ最初に残った過マンガン酸カリウムをシュウ酸ナトリウムで滴定しないの?

確かに、残った過マンガン酸カリウムの紫色が消えるまでシュウ酸ナトリウムで滴定すれば残った過マンガン酸カリウム量がわかるので、

反応に加えた過マンガン酸カリウム量ー残った過マンガン酸カリウム量=酸化に使われた過マンガン酸カリウム量

を測定できるはずです。

わざわざシュウ酸ナトリウムを入れて透明にした後に過マンガン酸カリウムで滴定するのは、分析上の理由です。

有色から無色を目で見て検知するのは難しいからです。

無色から有色はすぐにわかりますが、有色から無色になったのを確認するのは難しいのです。

CODの実際の計算例

<作成中>

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