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一日の食事回数の理想とは?朝食抜きは太りやすいは嘘?

一日の食事回数の理想

朝食を抜くと太るのか?健康に悪いのか?

食事の中でもとりわけ「朝食」はよく取り上げられる題材の一つです。

しかし、実は朝食をしっかりとることが健康に良いのか?悪いのか?について、科学的なはっきりとした根拠は見つかっていません

現在の研究では「朝食を抜いても太らないだろうし、一日の総摂取エネルギーも増えない」ということがメタアナリシス研究から導き出されています。

つまり「朝食をとって太るか太らないかは分からないし、朝食抜いたせいで昼食とかを食べすぎでカロリーがむしろ増えるということはなさそう」ということです。

こめやん

ネットの記事でも2019年モナシュ大学Flavia CicuttiniらのBMJの論文は良く引用されています。この研究からわかったことはむしろ朝食の摂取と健康効果を調べたしっかりとした研究が少ないということかもしれませんね

著者らも指摘していますが、朝食に関する研究の質が低く、バイアスのリスクが大きいことからこの研究結果自体も信頼性に欠ける可能性があるとしています。

こめやん

結局、朝食の有無よりも総摂取カロリーが重要。多ければ太る。

栄養充足率で見れば食事は複数回分けたほうが満たしやすく、後は個人的に朝食をとったほうが元気ならとれば良いってことで
痩せたきゃ運動しましょう。

https://netdekagaku.com/fitness_training_diet_summary/

理想の食事回数は活動時間や活量によって変化します。食事回数を決められるような科学的な証拠はまだありません。

お腹が減っていたら食べれば良いし、抜く・食べるにしても食事で食べすぎないようにすることが重要です。一日3食は間隔としてはちょうどよさそうですね。

こめやん

私は朝に食べると頭が冴えるので軽く食べます。個人的には朝食が食べられないのは忙しすぎて睡眠が十分にとれないせいだと思いますね。朝食とるよりも生活・労働を改善するほうが健康に…

以下は、朝食の歴史や健康への影響を調べた研究を取り上げて紹介します。

朝食の歴史

食事は一日3食しっかりとる

まるで常識のように学校でも教えられていると思いますが、これって根拠は何なのでしょうか?

こめやん

一日10食~1食まで比較したとか?

一日3食の歴史を見てみると、

日本では江戸時代頃は朝晩の二食が普通だったようです。

また、食事歴史家のCaroline Yeldhamによると西欧は朝食の摂取は一般的ではなかったとされています。

当時の西欧でのキリスト教では7つの大罪でも取り上げられているように大食いは忌むべきものとして受け入れられており、ローマ人は一日一食が普通とされていました。イギリスを始め各所でも同様に朝食を取らないのが普通とされていたようです。朝食の始まり、3食の始まりは17世紀頃で貴族階級から全階級に浸透していったとされています。

こめやん

昔は二食だから、二食が良いといわけではなく、三食の歴史が浅いことを指摘しています。

食事回数の決定で重要なことは

  • 一日の生活リズム (昔は朝早く、早く寝る)
  • 経済的に豊さ (昔は貧しかった)

です。

光源の発達によって夜間でも活動できる様になったことで、一日の活動時間が伸び、経済的に安定したことで、食事回数を増やすことが可能になったということです。

こめやん

お腹が減ってきたときに食べられるようになったら3食になったという感覚ですかね?実際に現代では、おやつや深夜帯に食べるとかで一日3食以上食べているひともいますからね。

歴史的背景をみると一日元気で働くための3食の食事をスキップして2食にしてしまうのに抵抗を感じるのがわかってくる気がします。

また、栄養学の発展もそうした感覚の後押ししていると考えられます。

現代でこそカロリーやビタミンやミネラルなど栄養素の概念が当たり前ですが、かつては元気の源ぐらいの感覚しかなかったと思います。

つい最近(昭和)まで栄養不足による病気(ビタミン欠乏症など)が起きていたので、健康のためにしっかりとした食事が大事という意識が働くのでしょう。

栄養摂取の観点からでは朝食はあらゆる栄養素をバランス良くきちんと摂取するのには重要な役割を果たしていると考えられます。

こめやん

現代では栄養のとり方も変化していますし、エネルギーだけで見れば高エネルギー食が多い中で見直すべき価値観かもしれませんね。食事回数が増えても必要な栄養素が摂取できるわけではないですし、



朝食抜きで太るはエビデンスなし

「朝食論争」で取り上げられる話題の一つが、

「朝食を抜いたら太る・太らない」です。

現在はダイエットでは朝食をきちんととったほうが太りにくい

という見方が優勢のような気がします。

「痩せるメソッド」的なものでも朝食をとることで、昼・夕食で大量に食べることを抑えられたり、代謝が亢進したりして太りにくいというような根拠が示されています。

ただしこうした話は、誰かが個人的に実践して成功した主観的な根拠のみで客観的証拠は乏しいようです。

こめやん

でも医師や学者が書籍や公演で説いていて説得力がありそうですが?

adeno

医師や学者であっても専門外であったり、客観的な研究を行ったデータに基づかない話であれば説得力はあっても、信頼性は一般人のそれと変わらないでしょう

2019年にBMJ(IF:27.6, EF: 0.15)で発表された論文

Sievert, Katherine, et al. “Effect of breakfast on weight and energy intake: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials.” bmj 364 (2019): l42.
メタアナリシス研究で、これまでに報告された研究(朝食有りと抜きの両者での体重変化および総エネルギー摂取量に関する研究)のうち、厳選された13報の研究結果を比較して朝食を抜くと実際に体重が増えるのか?総エネルギー摂取量は増えるのかということを調べました。
その結果、朝食を抜いても体重増加や総エネルギー摂取量の増加を起こす証拠はみつかりませんでした

 

むしろ朝食を摂ることによって一日の総エネルギー摂取量の増加が起こり、むしろ太る可能性もあると著者らは指摘しています。

こめやん

この論文はあくまで体重やエネルギーに関するものだけです

朝食抜きが糖尿病リスクに影響を与える?

The Jounal of Nutrition (IF:4.416, EF:0.0267)で発表された朝食抜きが糖尿病に与える影響について調べた研究があります。

Ballon, Aurélie, Manuela Neuenschwander, and Sabrina Schlesinger. “Breakfast skipping is associated with increased risk of type 2 diabetes among adults: A systematic review and meta-analysis of prospective cohort studies.” The Journal of nutrition 149.1 (2018): 106-113.

この論文では、朝食抜きと二型糖尿病のリスクについて調べた6報の研究をもとにメタアナリシスおよびシステマティックレビューを行っています。

その結果「5日間朝食を抜いていたら2型糖尿病のリスクが55%増加してる」ということがわかりました。

朝食を抜くことが直接の原因になっているかどうかは不明です。朝食を取らないあるいはとれない人では生活リズムなども違っている可能性があります。

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