水以外の地球の特徴といえば大気です。
大気中には酸素があります。有毒な硫化水素やメタン、アンモニアなどはありません。
この地球の大気は一体いつ生まれたのでしょうか?
現在の大気は生命が作り上げた遺産?
この地球上にどのようにして生命が生まれたか?というこは現在でもまだわかっていないことです。ユーリー・ミラーの実験ではアンモニアとメタンから尿素などの有機分子ができることを示しましたがこれは後に、地球上にはアンモニアやメタンはほとんど存在していなかったということから、モデルとしては誤っているという事になっています。
おそらく海底火山の噴出孔や粘土鉱物を触媒として合成されたと考えられていますが結局のところは、有機分子がどのようにしてできたかすらよくわかっていません。
生命がいつ生まれたかは地層を見ることによって推測することができます。おそらく42-38億年前には生命が生まれていたと考えられています。
初期に生まれた独立栄養生物(自分でエネルギーを作り出すことができる生物、捕食とかいらない)はおそらく硫化水素を使うものだったと微生物の進化の痕跡をたどることで推測できます。
CO2+2H2S→HCHO+2S+H2O (この反応でホルムアルデヒドができる)
光合成細菌が生まれたのは35億年前(藍藻類の化石が見つかっている)だとかんがえられています。光合成とは、
CO2+H2O→HCHO+O2
光合成では水を使って二酸化炭素を還元し、酸素を放出します。
この反応は大気中の二酸化炭素を原料に酸素を作るともいえます。初期地球には二酸化炭素が多かったと予測されるが、この光合成によって、酸素が増えて、これまで還元的な大気が、酸化性の酸素が増えたせいで多くの酸化されやすい物質は酸化されていった。やがて、増加していった酸素を消費してエネルギーを作り出す生物が生まれていった。酸素が生まれた影響で一部がオゾンとなり、太陽光の有害光成分をシャットアウトすることで、地表付近で生物が生活できるようになっていった。
このように大気成分の変化によって、生物の形態も変化していきました。
つまり初期地球の大気を多く変えて現在の成分に近づけたのは生物だといえるわけです。