アミノ酸は生物の筋肉や臓器、酵素などさまざまな働きをしているタンパク質を作る基本ブロックである重要な成分です。
何十万もの分子量のタンパク質を作っているのは数十個のアミノ酸からできています。そんなアミノ酸とは何か?どんな種類があってどんな構造をしているかを一覧で紹介します。
アミノ酸とは何か簡単に解説!
アミノ酸は「アミン(ーNH2)」と「酸 (-COOH)」からできている物質です。
アミノ酸はたくさんの種類がありますが、基本的には上の構造のRの部分が変化するだけです。
RがHになったものはグリシン、メチル基(Me)はアラニンなどRの部分が変化してアミノ酸は変化します。このRの部分を「側鎖」と呼びます。
ヒトのタンパク質を作っているアミノ酸は全部で20種類あります。
こめやん
αアミノ酸とβアミノ酸とは?
アミノ酸はαアミノ酸やβアミノ酸というものがあります。ヒトのタンパク質を構成する20種類のアミノ酸は全てαアミノ酸です。
カルボン酸のC=O結合の隣の炭素を「α位」といいます。その隣を「β位」といいます。このα位にアミンが入るものをαアミノ酸とよんでいます。
アミノ酸の光学異性
アミノ酸には不斉炭素があるので、光学異性体があります。アミノ酸にはD体とL体の二種類あり、タンパク質を構成しているのはL型のアミノ酸です。
アミノ酸の水素を紙面に対して奥側に置いて分子を見た時に、左回りがL体、右回りがD体となります。原子番号が大きい原子が優先されるのでN→CO2H→Rの順にたどります。
アミノ酸の構造
ヒトのタンパク質を構成しているアミノ酸はたった20種類です。
側鎖構造によって上一段目は炭化水素が側鎖に入ったもの、二段目は窒素原子が入ったもの、三段目は酸素原子が入ったもの、四段目は硫黄原子が入ったものです。またそれぞれのアミノ酸には共通点があって様々なグループが組まれています。例えば、アスパラギン酸やグルタミン酸はカルボン酸構造を持つため酸性です。これらを酸性アミノ酸と呼びます。また、トレーニングで飲用するプロテインによく含まれている分岐アミノ酸(BCAAs)も構造をみると2つに枝分かれしていることがわかります。このバリン、ロイシン、イソロイシンは分岐アミノ酸とよばれます。
アミノ酸名のなかでピンク色のものは栄養素として摂取する必要がある必須アミノ酸です。
必須アミノ酸の語呂合わせでの覚え方
必須アミノ酸は「フ・ロ・バ・イ・ス・ヒ・ト・リジ・メ」で覚えると簡単に覚えられるかも?しれません。
フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、リジン、メチオニンが必須アミノ酸です。