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アミドからエステルを合成

ニトリルのアルコリシスでエステルを合成

アミドのアルコリシスによってエステルを合成することも可能です。方法はエステル交換やカルボン酸のエステル化と同じく、酸触媒下アルコールと加熱してエステル化します。

本記事ではアミドをエステルに変換する方法と特徴、条件を紹介します。

アミドをエステルに変換

アミドはカルボン酸誘導体の中でも安定な分子ですが、酸触媒下過剰量のアルコールと反応させるとエステルに変換されます。

アミドからエステルを合成

アミドからエステルを合成

安定なアミドをエステル化するには過酷な条件が必要になることが多いので、単純にエステルを合成するならカルボン酸からエステルを合成したほうが良いです。

アミドの切断は生体内ではペプシンなどのタンパク質分解酵素によって容易に行われています。

ニッケル触媒を使ったアミドのエステル化

ニッケル触媒がアミドの活性化に有用です。

Ni(cod)2を10mol%、リガンドのSIPr(10 mol%) カルボン酸(1.0eq)、アルコール(1.2eq)をトルエン(1M)に加えて80℃12時間撹拌しています。アルコールは第一級からアダマンタノール等の第三級アルコールまで適用可能ですが、アミドは芳香族アミドに限り、置換基もアルキルアミンのアミドは反応が進行しません。

まだまだアミドの変換は発展途上感があり、実用的とは言えないです。

Hie, Liana, et al. “Conversion of amides to esters by the nickel-catalysed activation of amide C–N bonds.” Nature 524.7563 (2015): 79.

アミドでも特殊なアミド、ワインレブアミドなどは変換しやすいですが、まだまだ有用性の高い反応はでてきていません。

良い反応が見つかれば更新していきます。

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