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日本のマイクロプラスチック汚染の現状と対策!環境省の取り組み

マイクロプラスチックってご存知ですか?
その名前の通り、マイクロプラスチックは微小なプラスチック粒子のことです。近年、このプラスチックによる環境汚染が問題になっています。

マクドナルドやスターバックスではプラスチックのストローを紙のストローに順次変えていくとでマイクロプラスチックの発生を防ごうという取り組みをしています。マイクロプラスチックの汚染にはどのような危険性があるのでしょうか?

プラスチックによる海洋汚染とストロー

プラスチックは丈夫なため、袋から容器までプラスチックが使われています。

とっても便利なプラスチックですが、その頑丈さのせいで分解されにくく、環境中に残り続けるという問題があります。マイクロプラスチックの発生源としては、

  1. 洗顔剤や歯磨き粉に入っているスクラブ剤など元から小さいプラスチック
  2. 大きなプラスチックが小さく分解してできるもの

があります。小さなプラスチックをスクラブ剤として使用した製品の製造、販売、輸入などが禁止されてきています(米、韓、仏、英等)。

大きなプラスチック材としては、ゴミ袋やストローなどが問題になっています。ファストフード店では、ストローやプラスチック袋の使用を取りやめています。


マイクロプラスチックができるまで

さまざまなプラスチック製品がありますが、その汚染場所となっているのは海です。軽いプラスチックはかぜに吹かれたり、川の流れにのって海に流れていくからです。

プラスチックは頑丈で微生物に分解されにくいのですが、熱や紫外線を長時間浴びるともろくなって砕けやすくなります。外に置きっぱなしだった土嚢袋や洗濯バサミなどがボロボロになっているのを目撃したことはありませんか?

海では波などの衝撃によってもろくなったプラスチックは少しずつバラバラになっていきます。歯磨き粉などに入っているスクラブ剤など、小さなプラスチックはさらに分解されやすいです。

ちなみにマイクロプラスチックは5mm以下のサイズまで小さいものを指します。

マイクロプラスチックが与える影響

微細なプラスチックは動物性プランクトンに餌とともに取り込まれて蓄積します。消化されたりしないので、更に大きな捕食生物、エビやオキアミ、カイアシや貝類がプランクトンを食べることによって蓄積します。このように生態系のなかでどんどん蓄積していきます。マイクロプラスチック自体が生物に与える影響はまだ議論されていますが、わかっていることとしては、ダイオキシンなど有毒な化学物質の取り込みを増加させるということです。プラスチックは石油から作られていることからも、性質としては油の性質が強いです。ダイオキシン類など有毒な化学物質も油性のものが多いので、海水(水)中で油に近いマイクロプラスチックがあると、有毒化学物質がマイクロプラスチックに吸着して、それを食べることによってマイクロプラスチックとともに有毒成分が蓄積するというものです。PBDEsなどの有毒化学物質の体内濃度は有意に高くなる研究結果がでています。


マイクロプラスチックが人体からも発見される

マイクロプラスチックは鳥や魚だけでなく、人体からも発見されたことがウィーン医科大のphilipらにより発表されています。今の所糞便中に見つかっただけで、吸収されて体内に入り込んでいるかどうかなどはわかっていません。しかし、マイクロプラスチックが人体にも入り込むということは起こりうることが証明されたわけです。

まだ研究中ですが、魚等で見られた、有毒化学物質の吸収促進などが起こる可能性は高いでしょう。

日本でのマイクロプラスチックに対する取り組み

日本でもプラスチック使用を削減する取り組みが行われています。

  • 使い捨て容器の使用を減らす
  • プラスチック資源の回収・再生利用
  • 生分解性プラスチック、バイオプラスチックの実用性の向上と代替

プラスチック廃棄物のリサイクルなどは他の資源(鉄鋼や紙など)と比べて少ないです(20%台)。ただし、リサイクルにはコストなどもかかるので、プラスチック製品の使用量をへらす取り組みが重要になります。最近ではエコバックを推進したり、袋やスプーンやフォークなどはセルフサービスにすることで、使用量の低減を図っています。

プラスチックは非常に便利ですが、その便利さが地球環境を汚染している一つの例です。今後は便利さを得つつも環境に良いという、「持続的な発展」というものを科学は一層、意識していく必要がありそうですね。

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