今と昔、薬の作り方は大きく違います。
昔の薬は今のものと全然違うものです。
薬学を深く学ぶには歴史を学ぶのが役立ちます。
ルネサンス期の政治家ニッコロ・マキャヴェッリは
「世の識者は、将来の出来事をあらかじめ知ろうと思えば、過去に目を向けよ」
といっています。マキャヴェッリに限らず多くの偉人は過去を学ぶ重要性を説いています。
今回は薬学の歴史について紹介します。
目次
薬学史
紀元前1550年:古代エジプトの書物から薬品の記録
紀元前400年:ヒポクラテスが柳から鎮痛剤を発見(サリチル酸)
78年:ディオスコリデスが「マテリア・メディカ」を発行
200年:ガレノスがギリシャ医学を集大成する
200年:中国で「神農本草経」、「傷寒雑病論」が書かれる
1543年:ベザリウス「人体構造」
1590年:李時珍「本草網目」
1628年:ハーベーが血液循環の仕組みを解明
1776年:ウィリアム・ウィザリングがジキタリスから強心剤を開発
1796年:ジェンナーが種痘を実施、ワクチンの基礎を築く
1803年:華岡青洲が全身麻酔により乳がん手術を行う
1803年:ゼルチュナーがアヘンからモルヒネの単離に成功
1820年:ペレチェとカベントゥがマラリアの特効薬であるキニーネの単離に成功
1882年:コッホが結核菌、コレラ菌を発見
1885年:ルイ・パスツールが狂犬病のワクチンを開発
1887年:長井長義が麻黄からエフェドリンの単離に成功
1897年:フェリックス・ホフマンがアスピリンの開発に成功
1990年:高峰譲吉がアドレナリンの抽出に成功
1910年:エールリッヒと秦佐八郎が梅毒治療薬のサルバルサンを開発
1911年:鈴木梅太郎がビタミンB1を発見
1928年:フレミングがペニシリンを発見
1935年:ドーマクがサルファ剤を開発
1943年:ワクスマン、シャッツがストレプトマイシンを発見
1953年:長野秦一とアイザックラがインターフェロンを発見
1975年:胃潰瘍治療薬シメチジンが開発される
1982年:遺伝子組換えインスリンの発売が許可される
1990年:世界初の遺伝子治療がアメリカで行われる
2001年:初のガンの分子標的薬であるイマニチブが販売許可される
2002年:田中耕一がノーベル化学賞を受賞
2003年:ヒトゲノムの解読完了
2008年:下村脩がノーベル化学賞受賞
2010年:鈴木章、根岸英一がノーベル化学賞受賞