Summary
本記事は、自作のポータブルUVLEDライトの作成方法について紹介しています。作成に必要な材料や回路の設計方法について説明しています。
UVライトを使用する場所がデスクだけでなく、ドラフトの中やデスクの上など、さまざまな場所で使用したいと思っている場合には、消費電力を抑えるために蛍光灯からLEDに変更する必要があります。また、UV LEDはネット通販で手に入るため、手軽に制作することができます。
ポイント:
- 自作のポータブルUVLEDライトを作成する方法について紹介しています。
- LEDの消費電力を抑えるために、蛍光灯からLEDに変更する必要があります。
- UV LEDはネット通販で手軽に手に入ります。
※この要約はAIにより生成されたもので不確実な表現を含む場合があります
ポータブル式のUVランプをLEDで作成!
TLCを展開した後に研究室の片隅にあるUVライトに照らしに行くのが面倒臭い!
しかし、数万円と思いのほか高額なので自作のUVライトを作成する方法を以前に紹介しました。
DIY実験器具: TLC用UVランプを自作してみよう!このUVライトは便利ですが、まだ不満がありました。
UVライトをポータブル式にしたい
唯一の欠点は「コンセントが必要なこと」です。
- コンセントは枯渇してる
- 実験デスク以外の場所でも使いたい
スマホのようにいつでもどこでも使えるようにしたい!
ということで、ポータブル式のUVライトを自作してみました。
蛍光灯からLEDに変更
ポータブル化で一番の欠点は消費電力です。
加えて、交流電源と高電圧が必要です。
これを解決できるのがLEDです。
- LEDの利点
- 低消費電力
- 直流電流
- 低電圧駆動
実はLED式のUVライトは以前から計画していましたが、技術的にまだ、250nm~280nm程度の短波長なUV LEDが一般販売がありませんでした。しかし、ようやく入手可能になったので気軽に作れるようになりました。
必要なもの
- 0.1W ~ 1W UV-C LED (250nm~260nm) 800~ 1000円程度
- 電流制限用の抵抗 ~100円
- ヒートシンク ~100円
- ユニバーサル基板 50円?
- DCジャック(秋月のブレッドボード用DCジャックDIP化キット)
- 電源 (今回は9V USB昇圧ケーブル) 850円程度
- 電子工作キット(はんだ、はんだごて、電線)持ってれば無料
- モバイルバッテリー(USBタイプA汎用の)
UVLEDはネット通販で、抵抗や電源などは通販でも秋葉原でも手に入れられます。
ヒートシンクとDCジャックはなくてもよいです。長時間点灯する場合はヒートシンクがあると安心です。DCジャックは配線をむき出してはんだ付けすればOKです。
UV-LEDの購入
UV-LEDはAliExpressで購入できます。
Aliexpressは中国から購入なので不安に感じるかもしれませんが、特に問題なく購入できます。
私はいつも決済はpaypalを利用しています。
USB昇圧ケーブル
USBの5Vを昇圧して9V出力にしたケーブル。
ユニバーサル基板
ユニバーサル基板はかなり小さいものでよい。秋月電子通商:両面スルーホールガラスコンポジット・ユニバーサル基板 Eタイプ
ヒートシンク
ヒートシンクは放熱板上に実装されたLEDをさらに冷やすために使います。
今回使用するLEDは0.1Wなので問題はなさそうですが、数WのLEDの場合は冷却のためにヒートシンクを付けるとよいです。
LEDについて
ちょっとした電子工作がいりますが、ごく簡単です。LEDは定番な入門の電子工作です。
LEDの電子工作の注意点は
- 電流の制御(すぐに焼き切れる)
- 電流の向き(プラスマイナスがある)
- 発熱問題(W数が大きいものは発熱もそれなり)
どんな電子部品が必要か?はLEDのデータシートを見て決定します。
LEDはAliexpressで購入します。250nm, 150mA, 0.1Wのものを利用しました。
LED回路の設計
回路設計も大したことはないです。必要なものは抵抗だけです。
まずは抵抗値の計算をします。
LEDに接続する抵抗はデータシートに書いてある値と利用する電源のスペックによって決定します。
- LEDの順方向電圧(Vf) 5V~7Vなので間を取って6V
- 電源電圧 9V
- LEDの順方向電流(If) 150mA
$$電流制限抵抗値(Ω) = \frac{電源電圧(V) – 順方向電圧(Vf)} { 順方向電流(A)}$$
$$電流制限抵抗値(Ω) = \frac{9V – 6V)} {0.15A} = 20Ω$$
よって必要な抵抗は20Ω以上になります。
また、この抵抗の消費電力は7V x 0.15A = 0.45 W です。
抵抗は20Ω以上のものを選べば良いです。低いとLEDに過大な電流が流れて焼き切れてしまいます。
抵抗にはカーボンや金属皮膜、セメントなど様々な種類がありますが、気にしなくてよいです。
見るのは抵抗値ΩとWです。抵抗値は20Ω、Wは2倍以上で今回は1Wとします。
https://eleshop.jp/shop/g/gHCE31A/
接続
9Vの昇圧USBケーブルのプラス端子→抵抗(直列つなぎ)→LEDのプラス端子→LEDのマイナス端子→9VDCケーブルのマイナス端子
で完了です。
これで電源を入れるとUV-LEDが光るようになります。
ロードマップ
- 制作過程・方法の動画作成
- 3Dプリンタで外箱を作成 or 100均などの既製品を換装
- ハンディライトタイプを作成
- 365nmと254nmのLED切り替え機能を追加
- USB typeC or lightningにLED実装(スマホ電源でライト)