海水浴中に砂浜で遊んでいるとチクッとしたことありませんでしたか？
それは、もしかしたら虫に噛まれたのかもしれません！
よく探したら服の中に入り込んでいる小さな虫が見つかるかも？！
砂浜に潜む人を噛む虫の正体とは？
海で海水浴をしていたり、砂浜で砂遊びをしていたりした時にチクッとしたことはありませんか？それは実は砂の中にいる小さな虫による仕業かもしれません。
その名も「ヒメスナホリムシ」
人や地域によってはピンピン虫とか引っ付き虫、チクリ虫などと呼ばれることもあります。このヒメスナホリムシは、エビに似たオキアミに近い仲間のうち、等脚目といってワラジムシの仲間に属する海にいる生き物です。昆虫とは違うので、正確には虫というよりもエビとかフナムシとかに近いかも？
こめやん
海水浴場の砂浜には生き物がいなそうですが、砂を掘り起こしてよく見ると小さな生き物が無数にいると思います。その中でもスナホリムシは結構大きいので見てわかります。写真は下のような感じです。ヒメスナホリムシはその名前の通り砂を掘って潜ってしまうので、砂を掘り起こして両手ですくうようにしてみると見つかると思います。
Excirolana chiltoni © University of California San Diego (Licensed under CC BY 4.0)より引用
画像は標本なので、白くなってしまっていますが、海にいるときは透明感のある色をしています。体はとても小さいのですが(1cm以下ぐらいが多い)、ヒメスナホリムシは大きな頑丈な顎をもつため、噛まれるとそれなりにチクッと痛みを感じます。
夜、森戸海岸のOASISに行った。ライブの合間に海に浮かんでると、やたらチクチクするなと思ったら、どうもエビかカニの幼生みたいだった pic.twitter.com/HS7z0AHpF7
— たこやきP (@Tatslight) 2019年8月10日
生でみると上のツイートのように少し褐色っぽい色をしています。
強く食らいついているやつは足などに引っついているかもしれません。噛むと言っても基本的にヒメスナホリムシには毒はないので安心してて大丈夫です！
砂浜の中にはヒメスナホリムシ以外にも彼らの仲間がたくさんいます。その中でもヒメスナホリムシは噛み付いてくるので有名になっているんですね。
ヒメスナホリムシは日本以外にも中国や韓国といった太平洋地域から、メキシコ、アメリカなど北米まで多くの海域に生息しています。海外でもヒメスナホリムシが噛み付いてくるということは有名のようでブログの記事になったりしています。
こめやん
スナホリムシは死骸も食べる海の掃除屋です。スナホリムシは魚のエキスなど美味しそうな匂いのするものに対して噛み付く性質があります。実際に魚肉ソーセージとか食べ物をおいておくと虫が集まってきますよ。
人間も餌だと思って噛み付いているのかもしれません。
ヨコエビの仲間も噛み付いてくる？
ヨコエビという種類のものも砂浜に住んでいてこいつらも噛み付いてくる種類です。スナホリムシは砂に潜ったり歩くのが得意ですが、端脚目に属するヨコエビ類はスナホリムシよりも活発に動き回り、遊泳が得意です。古くは「ヨコノミ」や「トビムシ」という名前もつけられていたように、ぴょんぴょん跳ねることができます。
スナホリムシと同様に噛まれても毒は無いので、その点は安心してください。
ヒメスナホリムシが嫌だ！いない海はないの？
せっかく楽しく海水浴に来ているのに、チクチクなにかに噛まれたりするのは気分的には嫌ですよね？
こめやん
残念ながらヒメスナホリムシの分布は広く、北海道以南の砂浜のどこにでも生息しています。
ヒメスナホリムシが好む場所は砂浜なので岩場や、砂の粒径が大きいような海には少ないようです。また、ヒメスナホリムシが多い場所は海の水位が5cmくらいまでで、それよりも深い場所では数が大きく減るようです。なので、浅めの細かい砂浜を避ければヒメスナホリムシに遭遇する確率は下がるかもしれないですね！(砂浜の潮間帯生物群集の生態学的研究-1-花釜海岸の出現種類とくに等脚類ヒメスナホリムシExciroloma Japonica THIELEMANNの分布について)
ちなみに海水中で、特に上半身部(腕や腹)が赤くなったりするのはスナホリムシやヨコエビ(とびむし)によるものではありません。これらはチンクイ(ゾエア)やクラゲ、小魚、その他のプランクトン類によるものです。
ヒメスナホリムシの動く姿！動画
ヒメスナホリムシを動画に収めている人もいます。
海外のものはなかなか凶暴なものもいるようですね。ヒメスナホリムシではありませんが、同じように砂浜に住むヨコエビの仲間、フトヒゲソコエビ類です。10代の若いオーストラリア人少年は、海水からあがったら痛みを感じて足首を見たら足に無数の砂がついていたらからそれを流そうとしたら落ちなくて、血だらけになってよく見たら砂じゃなくて虫だったよと下記の動画内で語っています(少しグロテスクなので注意！)。
