ベンゼンスルホン酸はベンゼンと濃硫酸や発煙硫酸中で混合することにより調製できます。ベンゼンスルホン酸はアルカリ融解することでフェノールに変換できます。300℃ほどの高温が必要ですが、適応できれば簡単にフェノール合成が可能です。
芳香族スルホン酸のアルカリ融解
芳香族スルホン酸はKOHやNaOHなどと高温条件でアルカリ融解を行うとフェノールに変換することができます。安定な化合物であればアルカリと熱するだけで短時間で反応できるので簡便にフェノールが合成できます。
NaOH(50mmol)スルホン酸(3.53mmol)を耐熱容器に入れて真空下で350℃に熱して90分間撹拌、反応後氷冷しながら溶解、塩酸を加えて酸性にして固体析出、ろ取して目的物を76%の収率で得た。
高温はマントルヒーターやバーナーの砂浴などで行います。シンプルな反応なため工業的な合成法としては適しています。
塩基はNaOHのほかKOHも利用されます。収率もそこそこ良いです。
カルボン酸やフェノール、アミンなどは耐えます。