皆さんは毎日浴室に入っていると思います。3日に一回とかしか入らない人もいるとか。
風呂場の掃除はどのくらいの頻度でしていますか?放って置くと手遅れになっているかもしれませんよ
浴室はカビの天国
ある種のカビにとって浴室は天国のような場所です。
浴室にはカビが湧きやすいですよね。それもそのはず、浴室に湧いているカビは、シャンプーや石鹸を栄養としているからです。さらに、湿度が高く、入浴後の温もりが繁殖を後押しさせています。だから、ほっておくとカビは繁殖し放題。ちゃんと対策をしないと浴室はカビだらけになっていまいます。
カビ対策はどうすれば良い?
浴室はカビにとって天国のような場所だったらカビ対策は大変では?と思う方もいると思います。
では、どのようにしたらカビが繁殖しなくなると思うか考えてみてください。
実はカビが繁殖しにくくさせるのは簡単です。
浴室にカビが繁殖させないようにするには、カビが嫌がる状態に浴室を変えてしまえば良いのです。
もしも新築のまま、使用せずに浴室をほっておいたらカビなんてわきそうもありませんよね?対策としてはまず2つ。 1.栄養素を断つ、2.湿度を下げる。です。具体的には、
1.カビの栄養となるシャンプーや石鹸の飛沫を洗い流す
2.浴室を換気して湿度を下げる。
を実施すればカビが生えにくくなります。
更に、カビは熱に弱いという性質があります。(カビの生態についてはこちら)
カビの菌糸は50℃で死滅します。そのため、シャワーで壁面を洗い流すときに、水量を絞って、熱い温度のシャワーで流すことで、カビを殺菌することができます。
あとは、最低でも1ヶ月は一回スポンジでこすって物理的にカビを落とし、カビキラーなどで殺菌を行えば完璧でしょう。
パッキンについたカビは落ちない?
問題はパッキンについたカビです。実はパッキンについたカビはとても落ちにくいという研究結果があります。
4年間貼り付けておいたシリコンについて、その汚染カビに対する次亜塩素酸の効果を調べた。シリコンのカビ汚染は表面から0.5mmまでの部分に主に見られた。カビ汚染したシリコンを1%の次亜塩素酸溶液に1分間浸した場合、表面殺菌はできても、内部の多くのカビは殺菌できず、汚れも依然として多く残存した。汚染カビとしては、Exophiala, Phoma, Scolecobasidium、Cladosporiumなどの暗色のカビが検出された。さらに、10分間浸した場合も、汚れは完全にはなくならなかった。また、ほとんどのカビは死滅するが、しばしば、Phomaだけが生き残こり、その汚れもPhomaによることがわかった
濱田信夫, 井原望, and 石木茂. “浴室のシリコンに侵入したカビに対する次亜塩素酸の効果.” 日本菌学会大会講演要旨集 日本菌学会第 53 回大会. 日本菌学会, 2009.より引用
次亜塩素酸はカビキラーや漂白剤に含まれている主成分です。大体は0.5-2%程度で使われていると思います(ハイターの原液は6%)。
phomaというカビは、シリコン(風呂場のパッキンに使われる素材)にわきやすく、しかも、内部に入り込んで完全に除菌するのが難しいようです。
Phomaは被子器という胞子を守る鎧のようなものに包んでいるために、殺菌しにくいという特徴があります。
だから、このphomaがパッキンの内部に入り込んで落ちにくくなる前に対策が必要というわけです。
全く次亜塩素酸などの除カビ剤が効かないわけではないので、もしもわいてしまった場合は、1時間とか長時間除菌剤に浸さないといけません。
このように一旦カビがわくと除去が難しいので日常の対策が必要ですね。
まとめ
浴室のカビ対策は毎日のコツコツした対策が重要!
です。
ところで、次亜塩素酸の濃度が高ければ殺菌力は強くなりそうですよね。
12%の次亜塩素酸ナトリウム液と水酸化ナトリウムを混ぜたら強力なのを作れそうですがどうでしょうか?
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次亜塩素酸は酸と混ぜると有毒な塩素ガスが発生します。濃い次亜塩素酸溶液は非常に危険で死亡事故を起こす可能性があります。使用する場合は自己責任で。これに限らず、塩素系漂白剤を使うときは、酸とまぜなくても換気して使用しなければいけません。