みなさんがパソコン、スマホを使う上で絶対欠かせないのがインターネットです。
パソコンでたくさんの情報を得ることができるのも、インターネットがあるからです。
インターネットは世界中のパソコン同士をつなぐグローバルなネットワークのことです。
今回はインターネットを支える根幹となる技術を解説していくためにまず、ネットワークについて概説していきます。
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パソコン同士をつなぐ コンピュータネットワーク
インターネットを使えば天気を調べたり、動画を見たり、ブログを見たりたくさんの情報にアクセスできます。
インターネットでは調べたい情報をもっているパソコンに自分のパソコンを接続してデータを受け渡することで情報を閲覧しています。
ネットワークの概観
インターネットは世界規模であるため、複数のパソコンがまるで網(ネット)のように接続しています。
コンピュータネットワークは世界規模で網目状になっている
このようにパソコン同士を接続する技術や接続したシステム全体のことをネットワークといいます。特にコンピュータ同士のネットワークをコンピュータネットワークと呼びます。
世界規模のコンピュータネットワーク「インターネット」を構築するには様々な課題がありますが、その一つとして「共通の通信の規格」があります。人間もグローバル化しても文化を理解したり、共通理解できる言語がなければコミュニケーションがとれませんよね?パソコンも同様で、ハードウエアもOSも異なるパソコン同士をつなぐためには共通の規格が必要でした。
そこで1982年にインターネット・プロトコル・スイート(TCP/IP)が標準化されインターネット構築に寄与しました。このプロトコルが現在においてもインターネットで標準的に利用されている通信プロトコルになっています。
パソコンのハードウエア、OSなどが異なってもTCP/IPを使えばインターネットに接続することができます。
ネットワークの規模による分類 LANとWAN
インターネットは世界規模の巨大なコンピュータネットワークですが、もう少し小規模なコンピュータネットワークもあります。
家庭内でもコンピュータネットワークは存在しています。例えば、無線LANルーターなどにスマホやパソコンなど複数台接続していませんか?これも立派なコンピュータネットワークの一つです。
このように家やオフィスなどの範囲内で構築するような狭いコンピュータネットワークをローカルエリアネットワーク(Local Area Network : LAN)といいます。
無線LANルーターもコンピュータなの?
無線LANルーターもコンピュータの一種です。普通のパソコンと違って役割が決められているのが異なる点です。ルーターにもプロセッサやメモリなどが搭載されていますが、限定された仕事しかできない専門家タイプのコンピュータシステムです。
LANに対してインターネットなどの広い範囲をカバーする広域なネットワークをワイド・エリアネットワーク(Wide Area Network : WAN)といいます。
LANとWAN
ネットワークの仕組みとは?
コンピューター同士やルーター、プリンタなどと接続するには標準規格であるTCP/IPを使います。TCP/IPを理解する前にネットワークを作る上で問題となるところを整理してみます。これ以降は単純なLANをベースに考えていきます。
まずは二つのPC、ノートPC(PC-Aと呼ぶ)とデスクトップPC(PC-Bと呼ぶ)を通信させるモデルを考えます。この二つを接続するには何が必要なのか考えていきます。
PCの接続はどうする?
どうやってPC同士をつなぐの?
PC-AとPC-B、2つのPCを接続するにはまず何が必要でしょうか?
ゲームのコントローラーでも、USBメモリでも機器を通信させるためには物理的に接続させる必要があるのは想像できると思います。それはパソコンでも同じです。
パソコン同士の接続にはLANケーブルが使われます。LANケーブルの規格は1Gbpsの伝送能力のある1000BASE-Tが最も良く使われます。1000BASE-Tはイーサネットという通信規格で規定されています。また、ケーブルを使わず電波を使って接続する方法もあります。無線LANはIEEE 802.11nやIEEE 802.11 acが良く使われています。
PCの接続法ーイーサネットと無線LAN
このようにPCを物理的に接続するのが通信を行う第一段階として必要です。これでPC-AとPC-Bを接続することができました。
しかし、接続するだけでは通信できるわけではありません。
PCの住所はどうやって特定する?
次にPC-Cを加えた3つのネットワークを想定してみます。
PC-BからPC-Aに対して情報を送ろうと思いましたが、PC-BからみてPC-AとPC-Cのどちらなのかが分からないという問題が起こっています。
住所が分からないと送りたい場所に情報を送ることができない
PC-BからPC-Aに情報を送るにはPC-Aがどちらなのか?という情報が必要です。これは手紙を送るときに住所が分からないと送れないのと同じです。
ネットワーク通信でもパソコンの住所に当たるものが規定されています。それがIPアドレスです。電話番号と考えても良いです。
IPアドレスはTCP/IPでインターネット層として規定されています(リンク層(イーサネット、IEEE802.11)→インターネット層(IP)→トランスポート層(TCP)→アプリケーション層(HTTP))。
IPアドレスの役割
文化・言語を統一する IPとTCP
たとえ住所が分かっても言語や文化が異なると相手がうまく理解することができないです。日本語しかわからない人にスペイン語の手紙を送っても相手は読解できませんし、また文化が違うと「拝啓」「敬具」とか長たらしい気候の挨拶などに意味があるものだと思っていらぬ誤解が生じる原因となることもあるでしょう。
これらの問題はパソコンでも起こります。そのため、手紙のフォーマットがきちんと定められています。
IPではIPパケットと呼ばれるデータ単位を作って送信します。IPパケットはどの位置にどの情報を載せるか?というルールがきちんと制定されています。
IP大きなデータはIPパケットを複数に分割して送信します。
IPパケットの分割
しかし、IPの仕組みだけでは信頼性の高いデータ通信はできません。なぜなら複数のIPパケットに分けると順番が入れ替わったり、一部だけ抜けたりすると解読できなくなってしまうからです。
そこで、TCPという仕組みを使います。TCPは送られてきた手紙の順番をきちんと順番通りにしてTCPパケットに詰め込み、さらにきちんと送信されたかどうかを確認する機構などがあります。
TCPは通信の信頼性を高める
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